「ハッシュタグ」のフランス語名称が決定

自国の言語を尊重し、こと外来語の使用には厳しいことで有名なフランスですが、ついにツイッターの「ハッシュタグ」にも、フランス語の名称が与えられました。Commission générale de terminologie et de néologie(新語・専門用語の審議会)という政府の機関が、今年1月23日にJournal Officielで発表したフランス語の「ハッシュタグ」は「mot-dièse(モ・ディエーズ)」!「mot」は言葉、「dièse」はシャープ記号のこと。まぁ、シャープ記号の付いた言葉と言えば、今の時代は「ハッシュタグ」を思い浮かべますよね。今後はフランスの公式文書では、この言葉が使用されることになります。



ミッションを担当したチーフのベネディクト・マディニエさんがBFMTVに語ったところによると、「フランス語をモダンでダイナミックなものにし続けるために務めている」結果とのことで、決して「英語狩り」では無いとしています。外来語が氾濫する日本語を考えると、その姿勢にはただただ驚きます。
ちなみに、「mot-dièse」より以前に「mot-croisillon」という言葉もありましたが、「croisillon」はシャープ記号に似たいわゆる「イゲタ #」のことで、ハッシュタグに使われている記号はこちらの方。「シャープ ♯」と見分けがつけないほど似ていますし、日本でもひとくくりに「シャープ」と呼んでいる人も多いかもしれませんが、フランスでも同じ。「dièse」は知っていても「croisillon」にはピンと来ない人が多かったため、まったく浸透しなかったようです。その経緯をふまえた上で、今回はより親しみのある「dièse」を採用した言葉にしたようです。
・・・とはいえ、元々「hash ハッシュ」はフランス語の斧という言葉から生まれた英語だと思うので、「ハッシュ」をそのまま使っても良かったのでは?と思ったりして。コンピューター関連で他に有名なフランス語は、Eメールを意味する「mél(メル)」。こちらはたまに使っている人がいて、それなりに浸透している印象。「mot-dièse」もいつかはみんなが使うようになるのでしょうか・・・

Journal Officielの公式発表はこちら→ 性別や詳しい意味を解説しています。複数の場合は「mots-dièse」でdièseにはsが付きませんよ!

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