オランド大統領の元ファーストレディが暴露本を発売!

2012年のフランソワ・オランド大統領就任当時に事実婚のパートナーとしてファーストレディの座に就いたが、今年1月、大統領の不倫発覚により関係を解消した元パートナー、ヴァレリー・トリールヴァイレール(Valérie Trierweiler)さんが、ついに暴露本を発売しました。タイトルは「Merci pour ce moment」で直訳すると「このひとときをありがとう」。初版から20万部というすでにベストセラーと言っても過言ではないこの本は、パリ・マッチ誌で現役ジャーナリストを務めるヴァレリーらしい歯に衣着せぬ文章が並びます。



発売前日にパリ・マッチ誌が発表した抜粋によると、2007年から続くオランドとの生活や大統領就任後のエリゼでの様子、オランドがどのように変わっていったか、そして、不倫発覚の瞬間やその後の別れなどが赤裸々に綴られています。例えば、今年1月、女優ジュリー・ガイエとの密会写真がゴシップ誌に掲載されると知ったオランドは、9日の15時頃、自身の不倫関係をヴァレリーに伝えました・・・
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朝のトップニュースでジュリー・ガイエとの関係が明らかにされたとき、そんな話を耳に入れるのは耐えられず、どうしようもなくなり、浴室に走り込んだ。私は睡眠薬が入っている小さなプラスチックの袋を手に取った。追って来たフランソワがそれを奪おうとして、袋がやぶれて睡眠薬がベッドや床に散らばった。私はすぐにそれをかき集め、飲めるだけ飲み込んだ。この先の辛い時間を過ごしたくない、とにかく眠りたかった。
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結婚する話が具体的に進んでいたのにドタキャンされたのは、すでにジュリー・ガイエと付き合っていたからだなど、昼ドラのようなストーリーがたくさん。また、左派であるオランドは金持ちを嫌っているイメージがあるが、「プライベートでは、貧乏人が大っ嫌いで、貧乏人の悪口を言っている」という衝撃的なフレーズも!ほかにも、オランドの仕事に対する姿勢やドミニク・ストロスカーンがセクハラで逮捕されたことを知った時の反応など、政治的な面でも興味深い話が書かれています。

これに対して、元妻で政治家のセゴレーヌ・ロワイヤルもテレビ番組のインタビューで答えるなど参戦。彼女はどちらかというとオランドを擁護する発言をしていますが、ヴァレリーとの関係が明らかになったのはセゴレーヌとの別離のすぐ後だったから、ひょっとしたらヴァレリーも略奪愛だったのかしら…なんて、ゴシップマニアとしては勘ぐってしまいます。

大統領の恋愛関係やプライベートな話にはなにかと寛容なフランス国民。不倫が発覚した際に、意外にも不貞をはたらいたオランドや相手のジュリー・ガイエが強く責められることが無かったのも、フランスらしい反応ですね。古くはミッテランの隠し子騒動、サルコジの任期中の離婚&再婚など、もうフランス人も慣れっこでしょう。と同時に、ファースト・ガールフレンドと揶揄され続けたヴァレリーは元々国民にはあまり良く思われていなかったのかもしれません。今回の暴露本の発売で、ヴァレリーに向けられる視線がどのように変わるのか…いずれにしても、現役大統領のドロドロした話が普通に語られ、特に退任も迫られないでいるということに、個人的には感心するばかりです。

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