© Le Bureau – Jour2Fête – 2020
カンヌ国際映画祭2020「監督週間」選出ほか世界から注目が集まるドキュメンタリー映画『暴力をめぐる対話』が9月24日から日本公開されました。
地方都市から瞬く間にフランス全土へ広がり、マクロン政権に異を唱え立ち上がった市民活動「黄色いベスト運動」。 燃料価格、生活費高騰による社会的不平等に対する怒りと不満が高まるにつれ抗議はときに破壊行為へと激化。2019年3月16日には パリで200 人以上が警察に拘束され、衝突は今日まで続いていく……。そして、政権への抗議デモと対峙する警官は、なぜ「暴力」を振りかざしたのか。この映画では、市民が撮影した現場映像を集め、当事者、有識者ほか24人が徹底対話して公権力への疑問を投げかけます。
© Le Bureau – Jour2Fête – 2020
実際に市民が撮影した映像を見ながら、24人の人々がそれぞれの立場で対話し、疑問を語り合いますが、彼らが弁護士や社会学者、心理セラピスト、警察関係者、または実際に傷を負った市民だということはすぐには明かされません。それぞれの意見があり、どれももっともな話のように感じられる。同じ映像を見ても、考えること、感じることは人それぞれ。でもだからこそこの映画のタイトルにもあるように「対話」を続けるしかないのでしょう。フランスのひとつの現実を目前に突きつけるこの映画ですが、世界中の国々で警察と市民の衝突から血が流れる事件が起きている現在、決して他人事ではありません。「民主主義とはなにか?」「正義とはなにか?」考えるきっかけになる映画です。
映画『暴力をめぐる対話』予告編
© Le Bureau – Jour2Fête – 2020
映画『暴力をめぐる対話』
公開日:2022年9月24日(土)〜
劇場:ユーロスペースほか全国順次公開
監督:ダヴィッド・デュフレーヌ
配給・宣伝|太秦
原題:Un pays qui se tient sage
英題:The Monopoly of Violence
2020|フランス|ドキュメンタリー|DCP|93 分
オフィシャルサイト:http://bouryoku-taiwa2022.com
→劇場情報はこちらから