〈パリところどころ〉16. ギャラリー・ペロタン

ときには可愛らしかったり、味があったり、歴史を感じたり…パリを歩いていると出会う、街角のさまざまな風景を、パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともにお届けします。




16. Galerie Perrotin
ギャラリー・ペロタン

「パリところどころ」第16回は、北マレに静かに佇むギャラリー・ペロタンです。

1989年に若干21歳で自らの現代アートギャラリーをオープンさせたエマニュエル・ペロタンはフランスを代表するギャラリストで、そのギャラリー・ペロタンは今や、香港、NY、ソウル、東京、上海、LAにスペースを持つ世界的なギャラリーです。

パリのメインのギャラリーは2005年からマレ地区のチュレンヌ通り76番地にあります。番号をちゃんと確認しながら歩かないと通り過ぎてしまいそうなくらい小さなアーチ形の入口を抜けると、石畳の小道の奥に、この18世紀の貴族の館が見えてきます。優雅なカーブを描く階段や、壁のレリーフがとっても美しくて、ただただ見惚れて立ち尽くしてしまうような空間。右手はペロタンのブックストア。ここの蔦の絡まる壁も、四季折々の色合いを見せてくれて素敵です。

こういう隠れ家みたいな場所を発見するのもパリ歩きの醍醐味。パリの町にはこんなふうにアートがあふれています。誰でも気軽に入れるので、敷居が高いなんて思わず、どんどん足を運んでみてくださいね!

ちなみにNetflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』ではカミーユが働くギャラリーとして登場しています。ご覧になった方、気づきましたか…?

|Galerie Perrotin |

住所:76 rue de Turenne 75003
火-土 10:00-18:00
https://www.perrotin.com

⌘ イラストレーター

下山真鈴  Marine Shimoyama

東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。

12ヶ月のパリジェンヌ||marine-illustration.com||Instagram