エッフェル塔の入場者数が7分の1に…

世界で最も入場者数の多いモニュメントの1つであるエッフェル塔も、コロナ禍の影響を大きく受けています。フランスではロックダウンが5月半ばに解除されましたが、外国人旅行者が激減しているのが大きな理由です。通常なら1日に1万3000〜4000人が訪れますが、現在は2000人ほど。フランスの国家的な遺産であるエッフェル塔を経済的な理由だけで閉めるわけにはいかないと、赤字覚悟で営業が続けられています。




パリ、そしてフランスを代表するもう1つの観光スポットであるルーヴル美術館も大きな影響を受けており、7月の来館者数は例年の7割減、8月は6割減。オルセー美術館も7割減。そしてヴェルサイユ宮殿の入場者数はこの夏、例年の3分の1でした。2019年の外国人旅行者の割合がルーヴルで75%、ヴェルサイユ宮殿で80%だったことを考えると、納得の数字です。

多くの外国人旅行者が再びフランスを訪れ始めるのは早くても来年の春と考えられており、それまでなんとか生き延びるしかないというのが、パリの観光業界の置かれている厳しい状況です。

一方、「今、空いていると聞いて初めてエッフェル塔に登ったよ」なんて報告してくれるフランス人たちもおり、これまで混雑しているからと敬遠してきたさまざまな観光スポットをフランス人自身が再発見する良い機会になっているという側面があるのも確かです。

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