フランスの俳優クロード・ブラッスール(Claude Brasseur)が、12月22日に亡くなりました。84歳でした。エージェントの発表によると、死因はコロナウイルス感染ではないとのこと。パリのペール・ラシェーズ墓地に埋葬される予定です。ブラッスールといえば、100本を超える映画に出演したフランス映画界になくてはならない存在。1964年公開のジャン=リュック・ゴダール監督作品『はなればなれに(Bande à Part)』では、アンナ・カリーナとサミー・フレイと共に主人公の3人組を演じ、カフェでのマジソンダンスやルーヴル美術館をゲリラ撮影で駆け抜ける姿が記憶に残っている人も多いでしょう。
♢『はなればなれに』予告編♢
♢『はなればなれに』のワンシーン♢
マジソンダンスは永遠です!タランティーノのプロダクション名の元ネタとしても知られる映画
1976年に出演したイヴ・ロベール監督の『Un éléphant ça trompe énormément』ではその演技が認められ、翌年のセザール賞で最優秀助演男優賞を獲得。フランスにおける俳優としての地位を確立しました。そして、80年代に入ると、フランスのみならず世界中でブームを巻き起こした『ラ・ブーム』『ラ・ブーム2』で主演のソフィー・マルソーのお父さん役として広く知られるようになりました。その後も、喜劇からシリアスな物語まで多くの作品に出演し、2018年まで現役で活躍しました。
♢『ラ・ブーム2』のワンシーン♢