先日アンスティテュ・フランセで行われた一般試写会(トリコロル・パリ読者10名様もご招待!)は、来日したアサイヤス監督のトークショーもあり、大変な盛り上がりを見せました。今、フランス映画界を代表する女優のひとり、ジュリエット・ビノシュが主演するオリビエ・アサイヤス監督の新作『冬時間のパリ』は、12月20日(金)から公開します!東京Bunkamuraル・シネマほか、全国順次ロードショー予定。
《あらすじ》
敏腕編集者のアラン(ギヨーム・カネ)は電子書籍ブームが押し寄せる中、なんとか時代に順応しようと努力していた。そんな中、作家で友人のレオナール(ヴァンサン・マケーニュ)から不倫をテーマにした新作の相談を受ける。内心、彼の作風を古臭いと感じているアランだが、女優の妻セレナ(ジュリエット・ビノシュ)の意見は正反対だった・・・フランスの名匠オリヴィエ・アサイヤス監督がパリの出版業界を舞台に <本、人生、愛>をテーマに描く、迷える大人達のラブ・ストーリー。冬のパリ。愛がもつれてこんがらがった二組の夫婦の愛の行方は?
題名:『冬時間のパリ』
公開:12月20日(金)
劇場:Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス『夏時間の庭』『アクトレス 女たちの舞台』
出演:ジュリエット・ビノシュ、ギョーム・カネ、ヴァンサン・マケーニュ、クリスタ・テレ、パスカル・グレゴリー
2018年 / フランス / フランス語 / 107分 / 原題:Doubles Vies / 英題:Non-Fiction
日本語字幕:岩辺いずみ / 協力:東京国際映画祭
後援:在日フランス大使館・アンスティチュ・フランセ日本 / 配給:トランスフォーマー
HP:http://www.transformer.co.jp/m/Fuyujikan_Paris/
Facebook:https://www.facebook.com/fuyujikan.paris
最後に、個人的な感想ですが、久しぶりにフランス映画らしい映画を見た!という感じ。アサイヤス映画にしては、登場人物がやけにおしゃべりだなぁ・・・と思っていたら、今回はエリック・ロメールが1993年に監督した映画『木と市長と文化会館/または七つの偶然』に着想を得たストーリーだというではありませんか。あの台詞回しに納得しました。そして、ロメール映画への目くばせとしてある役者さんが登場するのでお楽しみに。ビノシュとギヨーム・カネ演じる主役夫妻のピリついた関係性も凄まじいのですが、友人のヴァンサン・マケーニュのふにゃっぷりが、いかにもフランス映画のキャラクターで最高です。普通に考えたらNGでしょうということも、とにかく喋って喋って喋り倒して、なんだか理屈でねじ伏せられ、まぁこういうのもありかなぁという感覚になってしまうのが恐ろしい。出てくる人たち、気持ち良いぐらいみんな違う考えの持ち主で。それぞれの意見をぶつけ合いながら生きていく様に、フランス映画らしさを感じました。