錬鉄でできているエッフェル塔には錆を防ぐための塗装が施されています。7年おきに行われるペンキの塗り替えが2月1日から始まりました。エッフェル塔の色は1968年から、パリの街に溶け込む「Brun Tour Eiffel(エッフェル塔ブラウン)」と呼ばれる独特な茶色が使われていましたが、今回、ギュスターヴ・エッフェル自身が好み、1907年から50年間ほど使われていた「Jaune-brun(黃茶色)」に塗り替えられることになりました。今よりももう少し明るい色合いになるようで、陽の光に照らされると、よりゴールドっぽい雰囲気のエッフェル塔に。2024年のパリ五輪に向けてという意味もあるそうです。
ペンキを塗り直す総面積は25万㎡。その作業は膨大で、危険も伴ううえに、新型コロナウイルス対策まで加わってますます複雑化しています。まず準備として、最大3mmもあるという以前のペンキを剥がすだけでひと仕事。実際のペンキの塗り替えは2021年2月1日に始まりましたが、実は2019年からこのペンキ剥がしの作業は始まっていたのです。ペンキの塗り替えの完了は2022年11月を予定しています。ゴールドな雰囲気のエッフェル塔を楽しみに待ちましょう!
↓↓エッフェル塔のこれまでの色の変遷↓↓
エッフェル塔の色の変遷は次のとおりです:
1887〜88年:完成前のアトリエでは部品のすべてがベネチアンレッド(鮮やかな赤)に塗られていました。
1889年:完成当時は「Brun-rouge(赤茶色)」
1892年の塗り替え:「Ocre-brun(黄土色と茶色の中間)」
1899年の塗り替え:一番下のオレンジ黄色から一番上の薄い黄色まで5色のグラデーションに。この年から7年おきの塗り替えが決まりました。
1907、1917、1924、1932、1939、1947年の塗り替え:「Jaune-brun(黃茶色)」
1954、61年の塗り替え:「Rouge-brun(赤茶色)」
1968年の塗り替え〜:「Brun Tour Eiffel(エッフェル塔ブラウン)」一番下は最も濃く、一番上は最も薄い、3つのトーンのグラデーションになっています。
2021年の塗り替え〜:「Jaune-brun(黃茶色)」が復活。
何回も写真撮っていたのに、グラデーションになっていたのは今まで気づきませんでした!2022年11月の塗り替え、現地で見ることができるかな?状況が落ち着いてまた自由に行き来できますように。
来年の塗り替え完了のときに、実物を見られるといいですね…