クリスチャン・ディオールが1946年に立ち上げ、今もフランスを代表するクチュールブランドの1つとして君臨するディオールが、2022年春に、その歴史を振り返る美術館「La Galerie Dior(ラ・ギャラリー・ディオール)」をオープンしました。
2000㎡の広々としたスペースに、初代クリスチャン・ディオールはもちろん、歴代デザイナーたちが受け継いできたディオールの世界が13のテーマに分けて紹介されています。
創業以来ディオールが生み出してきた華麗なるドレスや小物の数々を、夢のような美しさの空間と展示で眺められるのはまさに目の保養そのもの。ディオールやモードの世界にはそこまで興味ない、よく知らない、という人も、騙されたと思ってぜひ訪れてほしい場所です。
当日券もありますが、かなり並ぶので、事前のオンライン予約を断然おすすめします。
La Galerie Dior
ギャラリー・ディオール
「黄金の三角地帯」と呼ばれるシックなカルチエ、モンテーニュ通りとフランソワ・プルミエ通りの角にあるディオール本店。ラ・ギャラリー・ディオールの入口は角を曲がった先の、フランソワ・プルミエ通り11番地にあります。
Escalier
ミニチュアドレス&小物の階段
美術館に入ってすぐに目を奪われるのが、3フロアを上下につなぐ螺旋階段のまわりを飾る、ミニチュアのドレスや小物たち!3Dプリンターで作成されたディオールのアイコニックなドレス452点、小物1422点が、色のグラデーションごとに整然と並べられています。まあ、とにかく可愛い!の一言。
眺めながら階段を上がりたい気持ちを抑えて、まずはエレベーターで最上階の3階へ。
Christian Dior
クリスチャン・ディオール
クリスチャン・ディオールの生涯と、彼が生み出した伝説的なシルエットを紹介する最初の展示室。
Les Jardins Enchantés
魅惑の庭園
L’Allure Dior
ディオールのアリュール
ブランドを立ち上げてからわずか11年ほどでクリスチャン・ディオールは亡くなりましたが、その後を引き継ぎ、メゾン・ディオールを盛り上げてきたイヴ・サンローラン、マルク・ボアン、ジョン・ガリアーノ、現在のクリエイティブディレクターであるマリア・グラツィア・キウリなどの歴代デザイナーたち、それぞれの個性を紹介する展示室。
30 Avenue Montaigne
モンテーニュ通り30番地
クリスチャン・ディオールは、ナポレオン・ボナパルトの息子が建てたモンテーニュ通り30番地の邸宅をひと目で気に入り、1946年、ここにメゾン・ディオールをオープンしました。ディオールのオフィスが再現され、当時ファッションショーが行われていた大階段やアトリエ、ショーの控室の実物を見ることができる貴重な展示。
Les Affinités Artistiques
アートとの親密な関係
小さい頃から、絵画や音楽、文学、建築、映画、ダンスなどさまざまな芸術を愛したクリスチャン・ディオール。その影響は今も、脈々と受け継がれています。
Les Ateliers du Rêve
夢のアトリエ
真っ白なトワルで作られた「試作」たちがずらりと並ぶアトリエには、凛とした美しさが漂います。色も模様もないからこそ、それぞれの作品がどのように縫われ、作られているのかがはっきりわかり、いつまでも眺めていたくなります。職人さんが実際の細かな作業を実演してくれることも。
Paris
パリ
パリの街は、クリスチャン・ディオールにとって尽きることのないインスピレーションの源でした。
Les Pouvoirs de l’Or
ゴールドのパワー
Une Invitation au Voyage
旅への誘い
世界中の伝統的な民族衣装にインスパイアされた作品たち。
Le Bal Dior
ディオールの舞踏会
夜の星空や雲、ゴールドの雨、美しいフレスコ画…音と光のスペクタクルが広がる華やかな空間。
La Chambre aux Merveilles
不思議の部屋
Miss Dior
ミス・ディオール
「ミス ディオール」はディオールを代表する香水の1つ。そして、1949年にクリスチャン・ディオールがデザインした「ミス ディオール ドレス」は、オーガンジーとタフタにたくさんの小さな花が縫い付けられたドレスでした。この日は花を刺繍した別バージョンのドレスが展示されていました。ゆっくりと回転しているので、ディテールまでじっくり観察できます。
Les Stars en Dior
ディオールをまとったスターたち
マレーネ・ディートリッヒ、イングリッド・バーグマン、エリザベス・テイラー、マリリン・モンロー、ソフィア・ローレン、クラウディア・カルディナーレ、そして忘れてはならないダイアナ妃…数々のスターたちに愛されたディオール。
ダイアナ妃が1996年、ディオール50周年を祝うパーティーで着用
シャーリーズ・セロンが2020年の英国アカデミー賞で着用
エマ・ストーンが2015年、カンヌ国際映画祭のレッドカーペットで着用
Dior Café
カフェ・ディオール
最後はカフェ・ディオールでゆったり休憩を。パティスリーはもちろん、食事メニューもあります。ひと休みしたら、ミニチュアドレスや小物を眺めながら螺旋階段を降りて、本店でのショッピングに繰り出しましょう。
Café Dior : ドリンク8€〜、パティスリー14€
INFORMATION
ラ・ギャラリー・ディオール - La Galerie Dior
住所 →パリの地区マップ11 rue François 1er 75008 (地区:シャンゼリゼ )
TEL
01 82 20 22 00
最寄り駅 →メトロ路線図
Franklin D Roosevelt 1、9番線
開館日
月、水-日 11:00-19:00(最終入場17:30)
休館日
火、1/1、5/1、12/25
料金
14€、10〜26歳10€、9歳以下無料 *予約がベター(→オンライン予約)
パリ・ミュージアム・パス
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→https://www.galeriedior.com/en