〈À la folie 激しく〉ジュリエット・アルマネ

週末にのんびり聴きたいフレンチ・ミュージックをトリコロル・パリがご案内。

2022年、第94回米アカデミー賞がまもなく開催されますが、今年は何と言っても、作品賞をはじめ数々の部門にノミネートされている濱口竜介監督作品『ドライブ・マイ・カー』に注目が集まっています。最優秀賞の獲得にもぜひ期待したいところですが、ノミネートされている時点ですでに歴史的快挙ですよね!




濱口監督が2018年に手がけた作品『寝ても覚めても』は、第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にも選出され、フランスでは『Asako I & II』のタイトルで話題になりました。当時、フランス版の予告編を見た時に、とっても素敵な日本語の歌が使われていて、聴いた瞬間耳から離れず、大好きになってしまいました。曲の雰囲気や声、歌い方から日本の80年代歌謡曲なのかなと思って調べてみたら、なんとびっくり、フランス人歌手のジュリエット・アルマネが日本語で歌う「激しく」という曲だということが分かりました。中村あゆみのアルバムの1曲で、私が知らない歌なのかなぁあんて勝手に思い込んでいました(汗)。おまけに、いつもアルマネかアマルネか分からなくなり、毎回確認しています(汗)。

オリジナルはフランス語歌詞で「À la folie」というタイトルで2017年にリリースされています。直訳すると、「狂おしいほど」という感じでしょうか。誰かをたまらなく好きになってしまった気持ちがこもった素敵な1曲です。

ジュリエット・アルマネは以前こちらの記事でも紹介していますが、今やフランスのトップスターのひとりになりました。日本語の歌詞をこんな風に歌える彼女は本当にすごい!すっかり心を掴まれてしまいました。まずそれでは、日本語歌詞の「激しく」をどうぞ!

「À la folie」 ジュリエット・アルマネ 2017年

映画『寝ても覚めても』の予告編もぜひご覧ください。濱口監督の世界観と美しい映像とぴったり合っていて、本編でも流れるものだと思っていましたが、実際には「激しく」は使われておらず少しがっかりしてしまいました・・・とはいえ、tofubeatsが手がけたオリジナル劇版もとっても素敵でしたね〜。

『寝ても覚めても』フランス版予告編 2019年

オリジナルのフランス語版はこちら。フランス語もやっぱり、かっこいいです・・・

「À la folie」 ジュリエット・アルマネ 2017年

最後におまけで。フランス人歌手が日本語で歌った名曲といえば、ジュリアン・ドレの「ラ・ジャヴァネーズ」もぜひ。

さらにおまけ。2021年の横浜フランス映画祭の予告編も「À la folie」が使われていましたね。この曲に乗せていろんな作品のワンシーンが次々映し出されるのですが、それだけでなぜかグッと来ちゃうのは、アルマネ効果でしょうか・・・どんな映像でもこの曲と一緒に流すと泣ける、って気がしてきました。

フランス映画祭2021横浜 予告編

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