植物の薬理作用を利用して、心と体を整える植物療法 「フィトテラピー」は、フランスではおばあちゃんの知恵と同じように古くから受け継がれる自然療法の一つです。ここでは、パリ在住のフィトテラピストmakiさんが、よく使われるハーブや精油を季節に応じた症状別にピックアップ。日本でも取り入れやすいフィトテラピーを通して、毎日がより快適で楽しくなるアイデアをパリからシェアします。

ここでご紹介するフィトテラピーは、病気を治すためのものではありません。自然治癒力を高め、ちょっとした心身の不調を整えたり、予防法の一つとしておすすめするものです。自分の身体の声を聞いて、皆さんの毎日を快適にするヒントとなれば嬉しいです。

みなさま、こんにちは。2026年は毎月ひとつの植物にフォーカスして、日常の暮らしに役立つ効能とその使い方をシェアしていきます。みなさんの暮らしに手軽に取り入れられて、日々をちょっと快適にしてくれるようなアイデアとなれば嬉しく思います。


タイム
Thym vulgaire


秋が深まり、朝晩の冷え込みが気になる10月。季節の変わり目は、体調の管理にいつもより気を配ってみましょう。

秋から冬へ向けて、喉のイガイガや咳など、呼吸器の不調を感じやすい時期でもあります。

そんな季節におすすめしたいのが、料理でも使われることの多いタイムです。爽やかで少しスパイシーな香りを持つタイムは、料理の風味づけだけでなく、ヨーロッパでは古くから喉や呼吸器のケアに用いられてきた植物です。今回は、秋の喉をいたわるタイムのハーブティーと、料理での活用法をご紹介します。

学名:Thymus vulgaris
分類:シソ科
特徴:地中海沿岸原産の低木。小さな葉と爽やかな芳香があり、フランスでは料理用ハーブとして利用されることも多い。
作用:去痰、鎮咳作用など。伝統的に、風邪に伴う咳や痰などの呼吸器症状をやわらげるために利用されている。
我が家では、タイムのハーブティーは常備。ちょっとでも喉に違和感を感じたらすぐに飲んでいます。

〔 タイムのハーブティー(乾燥タイム) 〕

喉に違和感を感じたら、まず温かいタイムのハーブティーを淹れてみましょう。
タイムは香りがしっかりしていて、ややスパイシーさがあるので苦手な方は、ちょっと冷ましてからはちみつを加えると味がまろやかになります。 タイムのもつフラボノイドやサポニンが風邪や気管支炎などに効果があると言われ、抗菌力も知られています。
乾燥タイム小さじ1(1〜2gまで)に熱湯200mlを注ぎ、蓋をして5〜10分ほど蒸らします。1日1か2杯ほどを目安に試してみましょう。

夏の終わりに買った苗を大切にしています。フレッシュな葉は爽やかな香りで、料理の仕上げに使っています。冬に向けて枝ごと切って乾燥させ、煮込み料理に使うブーケガルニを作ろうと思います。

〔 キッチンで使うタイム 〕

フランスでは、タイムはキッチンに欠かせないハーブのひとつ。肉や魚、じゃがいも、トマト、きのこなど、さまざまな食材と相性がよく、料理に爽やかな香りと深みを添えてくれます。タイムは加熱しても香りが比較的残りやすいため、オーブン料理や煮込み料理にもよく使われます。
肉や魚、野菜をオーブン皿や鍋に入れ、タイムをひと枝添えて調理するだけ。蓋を開けたときに、ふわっとタイムの香りが広がるのも楽しみのひとつです。また、ローリエなどと組み合わせた「ブーケガルニ(bouquet garni)」は、フランス料理でおなじみの香草の束。スープや煮込み料理に加えるだけで、豊かな香りを楽しめます。タイムはフレッシュでも乾燥でも使える便利なハーブです。

*妊娠中・授乳中の方は、使用前に念のため、医師に相談してください。
*シソ科の植物にアレルギーがある方は避けてください。

ハーブティーはあくまでも日々のセルフケアのひとつ。症状が改善しない場合、また強い喉の痛みや高熱、息苦しさがある場合は、無理せず早めに医師に相談してください。

こちらもあわせてご覧ください。
ハーブと精油で喉のケア:2025年11月のフィトテラピー

料理の香りづけから、喉をいたわるハーブティーまで、さまざまな形で暮らしに寄り添ってくれるタイム。いつもの料理にタイムをひとつまみ加えたり、肌寒い夜に温かいハーブティーを淹れたり。フランスの食卓で親しまれているこの小さなハーブを、暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。

今月のテーマをタイムに決めた数日後、久々にビストロで注文したステーク&フリットにタイムが。なんてタイムリー。笑

フィトテラピーのプライベートカウンセリングも引き続き行っております。エッフェル塔近くのアトリエでのカウンセリング、またはオンラインでも可能です。
詳しくは、下記の案内またはサイトをご覧ください。

また先日こちらでもお知らせした「Tablewelling:テーブル周りから日々の暮らしをちょっと豊かに」というプロジェクトですが、ウェブサイトが少しずつオープンしています。
Herbs & Wellbeingというページで、私のハーブ活動を紹介しています。ニュースレターに登録していただくと、カウンセリング、ワークショップやセミナーのお知らせと優待などお届けする予定ですので、ぜひご覧いただければと思います。—> Tablewelling


お知らせ


Tablewelling®という新しいプロジェクトが始まりました。
テーブルを囲む時間を通して、日々の暮らしをちょっとだけ心地よく、ちょっとだけ豊かに。そんな思いを込めて、パリを拠点に発信します。投稿は英語・フランス語・日本語の3か国語でご紹介していますので、スクロールして日本語でお読みいただけます。
テーブルスタイリングや旬の食材を使った簡単レシピ、ハーブティーのブレンドなど、手軽に取り入れられるアイデアや工夫をご紹介していきます。完璧な暮らしを目指すのではなく、季節を楽しみ、ほんのひと工夫で、日常のなかにある美しさや小さな喜びを見つけることを大切にしています。まだ始まったばかりですが、これから季節とともに少しずつ育てていきます。楽しんでいただけたら嬉しいです。

・インスタグラム: @tablewelling
・Webサイト: https://www.tablewelling.com/
・Youtube: 準備中
バジルの風味がアクセントの一皿。Tablewellingで紹介する予定です。

©︎sebastiencavaille

パリ市内にて女性のためのフィトテラピー(植物療法)のオーダーメイドケアを行なっております。 フランス式フィトテラピーをベースに、日本でも親しまれてきた植物やケアの知恵を取り入れながら、体調とライフスタイルに合わせたオーダーメイドのケアをご提案します。

冷えやむくみ、イライラ、不眠、疲労感、気持ちの揺らぎ、生理痛、PMS、更年期障害、風邪をひきやすい、予防のためのケアを知りたいなど、ご相談ください。

場所:パリ市内、エッフェル塔近くのアトリエ メトロ6番線 Bir-Hakeim駅から徒歩7分  メトロ6番線、8番線、10番線、La Motte-Piquet Grenelle駅から徒歩11分 日時:水・木・金 15h-18h *その他の時間帯・週末、またオンラインをご希望の場合はご相談ください。
料金:1回 60分 80ユーロ
*体調やライフスタイルに合わせたパーソナライズハーブティー をお持ち帰りいただけます。ハーブティーが苦手な方は、アロマロールオンのパーソナライズも可能です。事前にお知らせください。

ご予約、お問い合わせは私のインスタグラムのDMよりお願いいたします。


⌘ フィトテラピスト(植物療法士) Maki

フランスで植物療法「フィトテラピー」と出会い、日常に取り入れて10数年。学びを深め、AMPP認定フィトテラピストに。東京でファッションPRを経験後に渡仏。フランス企業で10年以上、欧米などの国際プレスを担当。現在はフリーランスにて、フィトテラピー、執筆、PRなど多方面で活動中。

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– Makiさんからのメッセージ –
パリに住み始めた10数年前から興味を持っていた植物療法 「フィトテラピー」は、今では毎日を快適に過ごすために優しく寄り添ってくれるものとなりました。フランスの薬はなんだか強そう、という勝手な先入観から植物由来の優しそうなサプリやハーブティーで自分をケアしたいと思ったのが始まりでした。本格的にスクールで受講したり、15年来のお付き合いになる医師からのアドバイス、エルボリストリ(ハーブ薬局)での処方など、自分でも実践していて、なおかつ効果が広く認められているものを皆さんとシェアできればと思います。


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