大気汚染対策の1つとして、パリで昨年登場したのが「Crit’air クリテール」。二輪、自動車、トラック、バスなどの車両それぞれの汚染度を示すステッカーで、車のフロントガラスに貼り付けます。エンジンの種類、登録年などの基準で6段階に分けられ、それぞれにステッカーの色が異なります。
緑:電気自動車、水素自動車
紫(1):ハイブリッド、天然ガス車、2011年1月以降のガソリン車
黃(2):2006年1月1日〜2010年12月31日のガソリン車、2011年1月以降のディーゼル車
オレンジ(3):1997年1月1日〜2005年12月31日のガソリン車、2006年1月1日〜2010年12月31日のディーゼル車
あずき色:(4):2001年1月1日〜2005年12月31日のディーゼル車
灰(5):1997年1月1日〜2000年12月31日のディーゼル車
ステッカーなし:1996年以前の車
現在このステッカーを導入しているパリ、リヨン、グルノーブルでは、これまでは任意でしたが、この7月1日から義務化され、1997年以降の車両なのに貼らずに取り締まりを受けた車両の罰金は68€となります。パリでは同じく7月1日から、灰色のステッカーを貼った車両・及びステッカーなしの1996年以前の車は月〜金の8時〜20時は通行禁止となりました。
これまでもパリでは、大気汚染がピークになる日は車のナンバーの末尾が偶数か奇数かで通行車両を制限するなどの措置をとっていましたが、これからはこの「Crit’air クリテール」の番号で制限をかけることになります。エコな車を優先し、大気汚染の原因となる古い車をできるだけ排除しようとする流れで、古いクルマを大事に乗り続ける人が多いフランスの風景も変わっていきそうです。
「Crit’air クリテール」は今後、ランス、ストラスブール、ボルドー、ディジョン、トゥールーズ、リールなど、その他の都市でも導入が予定されています。