パリ五輪 表彰式ボランティアの衣装とメダルトレイはルイ・ヴィトン製!

© Louis Vuitton

パリ2024オリンピックが開幕してあっという間に4日が経ちました。パリのモニュメントや街並みを生かした競技場の素晴らしさはもちろん、そこかしこにフランスらしい美意識が散りばめられていて、競技以外の部分でも存分に楽しませてもらっています。

表彰式でちらりと見えるボランティアさんの出立ちもそのひとつ。白いポロシャツにベージュのパンツ、白のキャスケットという衣装はフランスが誇る老舗メゾン、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)が手がけたもの!LVMHグループ公式サイトによると、前回のパリオリンピックが開催された1920年代のスタイルに敬意を表し、当時流行していたシルエットの伝統を継承しながらも、モダンかつユニセックスな洋服として再構築したとのこと。また、1920年代は、スポーツウェアやユニセックスのスタイルが誕生し、フェミニズムが肯定された時代でもありました。

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流れるようなラインのたっぷりとしたワイドパンツは、ハイウエストや大きなプリーツ、両玉縁ポケット、側章と細部までエレガント。ベージュはベージュでもこのベージュ、側章のピンクもこのペールピンクという色選びと組み合わせが本当に美しいです。ちなみに側章リボンには、Cérémonie des Vainqueurs(勝者たちのセレモニー=表彰式)という文字が織られています。

ポロシャツもボタンのない襟にパッチポケット、袖の折り返しも1920年代を思わせます。サイトによると、パンツはGavroche(ガヴロッシュ)スタイルと書かれているのですが、ガヴロッシュとは小説『レ・ミゼラブル』に登場する浮浪児ガヴロッシュのこと。彼が父親のものと思われるブカブカのズボンを履き、耳の下まで隠れるような大きなキャスケットをかぶっていたことになぞらえ、ゆったりとしたパンツやキャップをガヴロッシュと呼ぶようになったのです。

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今回、フランス全土のスポーツ連盟から集められた515人のボランティアたちが、表彰式の際にこちらの衣装を身につけて登場します。そして、パリ五輪後には、各ボランティアに着用した衣装がプレゼントされます。なんて素敵な思い出の品でしょう!

全部で600着作られたこちらの衣装は、環境に100%配慮した素材を使用しており、持続可能かつインクルーシヴな製品。ポロシャツとキャスケットのジャージ生地はルイ・ヴィトン・グループのアトリエで出たハギレを使ったリサイクル素材、パンツはリサイクルポリエステルから作られたポリウール生地を使用しています。

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製造は主にフランスで、ポロシャツは長きにわたりメゾンのパートナーであるヴォージュ地方のアトリエにて、パンツは、難民たちが自国で得たノウハウを活かし、職人として働ける場を提供し難民職人支援をする協会Fabrique NOMADEによって作られました。ガヴローシュキャスケットはイタリア製です。

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そして、メダルを並べるプラトー(トレイ)もルイ・ヴィトンが手がけています。モノグラムと並ぶメゾンを象徴するモチーフ、ダミエですが、今回はLouis Vuittonの文字は記されていません。

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