ルイ・ヴィトン財団美術館:モロゾフ・コレクション展 その5

ブローニュの森に佇むルイ・ヴィトン財団美術館で昨年9月から今年2月22日まで開催されている「モロゾフ・コレクション – 近代美術のアイコン」展。ロシア人実業家のモロゾフ兄弟が19世紀の終わりから20世紀初めにかけて収集した絵画や彫刻作品の展覧会です。最後となる第5弾では、この展覧会の素晴らしい作品たちの中でも強く印象に残ったゴッホの作品、そして、日頃なかなか触れる機会の少ないロシア人アーティストたちの作品をまとめました。

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La Ronde des prisonniers / Vincent Van Gogh
刑務所の中庭(囚人の運動:ドレを模して) / フィンセント・ファン・ゴッホ

1890年、ゴッホが精神状態に異常をきたして南仏サン・レミの精神病院に入院していたときに制作された作品です。刑務所の中庭で運動をする囚人たちは、病院に入院中のゴッホの姿と重なります。1人だけこちらを向いている中央の金髪の男は彼自身なのでしょうか…?弟のテオから送られてきたギュスターヴ・ドレという画家の絵を元にしているそうですが、完全にゴッホらしい世界ができあがっていますね。彼はこれを描いた数カ月後にその短い人生を閉じます。通常はモスクワのプーシキン美術館に展示されており、なかなか実物を見にすることができない貴重な作品です。

 




Portrait d’Ivan Abramovitch Morozov / Valentin Sérov
イワン・アブラモヴィッチ・モロゾフの肖像 / ヴァレンティン・セロフ
モロゾフ兄弟の兄ミハイルは30代で亡くなりましたが、弟イワンは50歳まで生きました。

Paysage. Pavlovsk / Alexandre Golovine
パヴロフスクの風景 / アレクサンドル・ゴロヴィン

Les Amateurs d’orage / Piotr Outkine
嵐の恋人たち / ピョートル・ウトキン

*ルイ・ヴィトン財団美術館について詳しくは:
トリコロル・パリの記事「ルイ・ヴィトン財団美術館

*ルイ・ヴィトン財団美術館公式サイト:
https://www.fondationlouisvuitton.fr/fr

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