有名映画のフランス語タイトルいろいろ

フランスに来たばかりの頃、映画の話をする時に案外知らなくて困った…と思ったのが、ハリウッド映画のフランス語タイトル。日本でも外国映画が上陸すると日本語オリジナルの邦題が付けられることがありますが、カタカナで英語のタイトルそのままというパターンも結構多いですよね。そのノリで、カタカナ英語をちょっと発音良くして言ってみるのですが、「なにそれ?」という反応が返ってくることもたまにあり。



古くから言語政策を敷いて、外来語の使用をなるべく避けることが義務づけられているフランスでは同じアルファベットとは言え、英語の題名をそのまま使うことはかなり少ない印象です。今日は、誰もが知る世界的大ヒット作のタイトルをピックアップしてみたいと思います。

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● 『スターウォーズ』→ 仏題『Guerre des étoiles』(ゲーる デ ゼトワール)
新作のエピソード7が来年末に公開を予定される、超人気シリーズですが、フランスではこのようなタイトルがついています。Guerre=戦争、Etoile=星・惑星という意味なのでそのまま直訳ですね。若い子なら、スターウォーズで通じると思いますが、年配の方は案外、ゲール・デ・ゼトワールで覚えている人が多いかも。

● 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』→ 仏題『Retour vers le Futur』(るトゥーる ヴェー ル フュチューる)
私が大・大・大好きな映画のひとつですが、このフランス語タイトルが言いづらい!まぁ、オリジナルの米題も長くて言いづらくはありますが、フランス語だとますます難しい。

● 『ダイハード』→ 仏題『Piège de cristal』(ピエージュ ドゥ クりスタル)
1988年に大ヒットしたブルース・ウィリス主演のダイハードの第1弾。仏題を訳すと「クリスタルの罠」という感じでしょうか。あの日系企業の高くそびえるガラス張りのビルをクリスタルに見立てたタイトルです。この映画に関しては、パート2と3も全く違うタイトルがついていて、2は『58 minutes pour vivre』(生きるための58分)、3は『Une journée en enfer』(地獄の1日)。なので、案外「ダイハード」というオリジナル名を知らないフランス人が多い印象です。4からは「Die Hard」というタイトルに、フランス語のサブタイトルが付く形になりました。

● 『ゴッドファーザー』→ 仏題『Le Parrain』(ル パらン)
仏題を知らなかった私は、あのテーマ曲を歌って分かってもらったと言う思い出が。とはいえ、こちらも今や「ゴッドファーザー」でたいていの人に通じるかもしれません。仏語のLe Parrainは、キリスト教の代父を意味し、洗礼式に立会い神に対する契約の証人となる役割の男性を指します。また、実の親になにかあった場合、それに代わって父の役割を果たすという立場でもあり、今もキリスト教の洗礼を受けたフランス人はそれぞれゴッドファーザーとマザーを持っている人が多いです。

● 『ジョーズ』→ 仏題『Les Dents de la Mer』(レ ドン ドゥ ラ メーる)
スピルバーグ監督の名を世に知らしめたこの作品。「海の歯」と直訳すると間抜けな感じですが、海に潜む恐ろしいモンスターを想像させる良いタイトルですよね。これも、題名を知らない人はあのテーマ曲を口ずさんで分かってもらいましょう・笑

● 『ゴーストバスターズ』→ 仏題『SOS Fantôme』(エス オー エス ファントム)
えーと、こちらも歌を歌っちゃえば話が早い、という感じですが…原題とは全く違う仏題が付いています。確か、「SOSファントム」はフランス版の会社名で、映画の中で受付の女の子が電話に出る度にこの言葉を言っていた記憶があります。「おばけのSOS」ってなんだか可愛くて良いタイトルだなぁ。

● 『E.T.』→ 仏題『E.T. -L’Extra Terrestre-』(ウー テー レクストら テれストる)
書くと同じですが、発音はフランス語のアルファベットの読み方で。原題と同じく地球外生物という意味で「L’Extra Terrestre」というサブタイトルが付いていて、分かりやすいです。

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80年代映画を多めに紹介してしまいましたが、これらの映画タイトルを会話に挟み込むシチュエーションがどのぐらいあるのか・・・と書いてから不安になりました・笑。あまり役立たないかもしれませんが、もし、万が一、フランス人と話していて上に挙げた映画の名前を言いたい時は、ぜひ参考にして下さい!

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