2019年4月15日の大火災から5年半、ついに2024年12月7日、ノートル・ダム大聖堂が復活しました。さまざまなセレモニーや招待客のためのミサを終え、ついに12月9日から一般公開が再開されました。
予約について
再開直後は混雑が予想されたため、2024年12月現在、待ち時間を短縮するための無料の日時指定オンライン予約システムが用意されています。この予約システムは見学希望日の2日前から予約が可能ですが、予約がすぐに埋まり、とりづらい状態が続いています。でも、9時より前の朝早めの時間や、木曜の夜9時過ぎは人が少ないほか、予約なしでも数十分待てば入れる場合も多いので、行きたい方はぜひチャレンジしてみてください。
火災前のノートル・ダム大聖堂の内部は、長い歴史のなかで石が黒ずみ、薄暗い印象でしたが、修復を終えて、明るくなりました。火災の日に消防隊員たちが必死に救出した絵画その他の芸術作品が修復され、壁のフレスコ画やモチーフも色彩を取り戻し、建設当時と同じような美しさとなりました。
身廊
ついに復活したノートル・ダムに戻って来られました。身廊の高さは32.50メートル。
主祭壇
ピエタ像は1723年のもので、その後ろには黄金の十字架(1993年)がそびえます。どちらも火災の被害を免れました。
バラ窓
大聖堂の象徴の1つとも言える、直径13メートルのバラ窓(12世紀、13世紀)は、2つとも火災での被害を免れました。
主祭壇を囲む壁の彫刻
この壁の彫刻は14世紀のもので、イエス・キリストの生涯が描かれています。
北側
南側
礼拝堂
主祭壇を囲むように、鮮やかな色彩を取り戻した、いくつもの小さな礼拝堂があります。
聖遺物「いばらの冠」
キリスト教で最も重要な聖遺物のひとつである「いばらの冠」は、火災による焼失を免れ、2024年12月13日、ノートル・ダム大聖堂に戻ってきました。この聖遺物が置かれているのが、今回新たに製作された特別なオブジェ。建築家でデザイナーのシルヴァン・デュビュイソンが手がけました。高さ3.59メートル。オーク材の板に、360の穴があり、ブロンズでできたいばらが閉じ込められています。レコード形のゴールドのプレートには、ひとつひとつが十字架で飾られた396個の丸いガラスが埋め込まれていて、「いばらの冠」は、一番中央の十字の後ろに置かれていますが、火災前と同様に、通常は公開されていません。
パイプオルガン
8000本ものパイプがある巨大パイプオルガンは、火災の被害を受けて修復されました。
クレッシュ
クレッシュはキリスト生誕の場面を再現した模型で、クリスマスの時期、教会に飾られます。ノートル・ダム大聖堂のクレッシュはとても大きくて、リアルな人形がたくさんある豪華版!
大聖堂を崩壊から救った消防隊員たちへのオマージュ