あの大ヒット日本映画のフランス版リメイクがカンヌ映画祭2022のオープニングを飾る!

5月17日〜28日まで南仏カンヌにて、第75回カンヌ国際映画祭が開催されます。フランスを代表する俳優、ヴァンサン・ランドンが審査委員長を務める長編作品コンペティション部門では、是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』が出品されていて注目を集めていますが、今日お伝えしたいのは映画祭のオープニングを飾る作品。なんと、あの日本映画のフランス版リメイクなんです!

2017年に日本で公開され、じわじわと口コミで人気を広げてフランスでもスマッシュヒットを記録した『カメラを止めるな!』が、ミシェル・アザナヴィシウス(Michel Hazanavicius)監督の手によってリメイクされました。フランス語版のタイトルは「COUPEZ!」。直訳すると「切る(couper)」の命令形で「切ろ!」ですが、映画撮影中に監督が叫ぶ「カット!」のかけ声としても使われます。邦題とは真逆の意味で面白いですね。さらに、ややこしいことに、すでに7月15日から日本での公開も決定していて、その邦題は『キャメラを止めるな!』。フランス語のCameraの発音に近い「キャメラ」にしているところがさすがです。

昨年トリコロル・パリでお伝えした際は「Z (COMME Z)」というゾンビのZにちなんだタイトルになる予定でしたが、ギリギリで「COUPEZ!」に変更されました。(→ 記事を読む)

ミシェル・アザナヴィシウス監督といえばジャン・デュジャルダン主演の『アーティスト』で2012年の米アカデミー賞で最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞など5部門でオスカー像を手にした人物で、世界的な知名度もとても高い現役のフランス人監督です。主演はみんな大好き!ロマン・デュリス。メイクさん役はプライベートでは監督のパートナーでもあるベレニス・ベジョが演じます。


映画「Coupez!」フランス版予告編 2022年5月17日フランス公開



映画「キャメラを止めるな!」日本版予告編 2022年7月15日日本公開


日本版の予告編を見ると、フランスで「カメ止め」リメイクするという段階からストーリーが始まっていて、オリジナル版とは異なる展開がたくさんありそうで本当に楽しみです!

最後に余談ですが、アザナヴィシウス監督とロマン・デュリス、そしてベレニス・ベジョの組み合わせが素晴らしい隠れた名作『タイピスト!』もおすすめです。この映画にまつわる映画駄話を前後編で書いていますので、そちらもぜひチェックしてください。→フランス映画駄話『タイピスト』

→ 『キャメラを止めるな!』日本公式サイト

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