映画『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』でめぐるパリ&フランス

5月7日から日本で公開されるユーゴ・ジェラン監督の最新作『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』は、若くして結婚したジェラン監督が自身の結婚生活を見つめ直すことで生まれた、完全オリジナルのファンタジック・ラブストーリー。→予告編その他詳しくはこちらから

〜あらすじ〜
高校時代に一目惚れをして結婚した、ラファエルとオリヴィア。結婚10年目を迎え、ベストセラーSF作家として多忙な日々を送るラファエルと小さなピアノ教室を開くオリヴィアは、すれ違いの生活が続いていた。そんなある日、我慢の限界に達したオリヴィアがラファエルに想いをぶつけると大喧嘩に。
翌朝、見覚えのない部屋で目覚めたラファエル。そこは、自分がしがない中学教師で、オリヴィアは人気ピアニストとして活躍する、立場が逆転した<もう一つの世界>だった。そして、その世界のオリヴィアはラファエルを知らなかった…

ノートルダム大聖堂やエッフェル塔、オデオン座などのパリの歴史的建造物や、南仏カマルグの美しい景色を、主人公2人と共に旅する気分になれるのも、この作品ならではの楽しみ方。ということで、今回は「ラブセカ」のロケ地マップを見ながらパリとフランスを巡る旅に出ましょう!
一部、映画の内容に触れていますのでご注意ください。事前情報ゼロで映画を見たい方は、映画鑑賞後にこのページで答え合わせをしてみてくださいね。気にならない方はこのページでロケ地を予習してから映画を見ると、さらに楽しめますよ〜。




『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』
ロケ地マップ

© 2018 / ZAZI FILMS – MARS CINEMA – MARS FILMS – CHAPKA FILMS – FRANCE 3 CINEMA – C8 FILMS

〈ロケ地①〉パリ9区:トゥルデーヌ大通り10番地のバス停Google MAP
🎬バス停でラファエルとオリヴィアが二人同時に気絶するシーン

まずぱっと目に入るのはやはり、モンマルトルの丘の一番上にそびえる白亜の教会、サクレ・クール寺院ですね。後ろでキラキラ光っているのはアンヴェール公園(Square d’Anvers)のキオスク(公園によくある屋根付きで壁がない建物)。2人の印象的な出会いのシーンが描かれる高校の校内ですが、おそらく公園の向かって左に実際に存在するジャック・ドゥクールという名前の高校で撮影されたのではないかと思います。1876年に開校した学校だけあって、歴史を感じさせる建物です。あーこんなパリっぽい場所で高校生活を送ってみたかった!

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〈ロケ地②〉パリ6区:本屋さん「レキューム・デ・パージュ」Google MAP
🎬元の世界でのラファエルのサイン会

サンジェルマン・デプレには、19世紀末から20世紀にかけて数多くの出版社や書店、そして2つの伝説的なカフェ「カフェ・ド・フロール」と「レ・ドゥ・マゴ」が誕生して、多くの文化人たちが集う場所になりました。サンジェルマン大通り沿い、「カフェ・ド・フロール」のすぐ隣に同時期開店した書店「レキューム・デ・パージュ(L’Ecume des Pages)」は、今もそんなサンジェルマンの文化の香りを感じさせる象徴的な本屋さん。元の世界のラファエルのように、ここでサイン会を開催できることは作家のステータスになること間違いなしです。

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〈ロケ地③〉パリ8区:コンサートホール「サル・ガヴォー」Google MAP
🎬元の世界でのオリヴィアのピアノコンテスト

大統領官邸エリゼ宮やシャンゼリゼ大通りにほど近いシックな地区にある「Salle Gaveau(サル・ガヴォー」は1907年に開館した歴史あるコンサートホール。優雅な内装と上の写真にも写っている1900年製造の美しいパイプオルガンにも注目です。室内楽とピアノのコンサートがメインで、数多くの有名ピアニストがリサイタルを行っています。(数年前、フジコ・ヘミングさんのリサイタルに行きました)ピアニストなら一度はこの舞台で弾いてみたいと夢見るような場所です。

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〈ロケ地④〉パリ8区:「サロモン・ド・ロチルド邸」Google MAP
🎬<もう一つの世界>で、フェリックスの原付に乗り、ラファエルがオリヴィアの居るパーティ会場に忍び込むシーン

「サル・ガヴォー」からもそう遠くない、同じくシックなカルチエに佇む「Hôtel Salomon de Rothschild サロモン・ド・ロチルド邸」は、ヨーロッパの財閥ロスチャイルド家の男爵サロモン=ジェームスが建てさせた豪邸で、1882年に完成しました。歴史的建造物指定を受けた建物の美しさはもちろん、パリの中心にありながら3900㎡もの緑豊かな庭園を持ち、現在はさまざまなイベントやパーティーの会場として利用されています。まさに<もう一つの世界>のラファエルのような庶民には縁遠い場所なのです。

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〈ロケ地⑤〉パリ12区:「リヨン駅」Google MAP
🎬オリヴィアのカマルグにある別邸に、ラファエルが一緒に行くシーン

パリには7つの国鉄駅があり、行き先によって利用する駅が違います。リヨン駅はリヨンを通って南に向かう鉄道が通る駅で、南仏やイタリア、スイスへの列車が発着します。南仏カマルグに向かう2人が乗ろうとしているのはおそらく、アルル(Arles)行きのTGVでしょうか…?直通だと4時間弱の電車の旅です。
リヨン駅構内にはベル・エポック様式の美しいレストラン「ル・トラン・ブルー(Le Train Bleu)」があることでも有名で、リュック・ベッソン監督作「ニキータ」の撮影に使われるなど、映画との縁が深い国鉄駅の1つです。

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〈ロケ地⑥〉パリ6区:「オデオン座」Google MAP
🎬ラストシーンでのオリヴィアのコンサート

左岸のパリ市民の憩いの場、リュクサンブール公園のすぐ目の前にある「オデオン座 Théâtre de l’Odéon」は1782年に完成し、そのこけら落としにはマリー・アントワネット王妃が出席したという、由緒正しき国立の劇場です。日本にも「オデオン座」と名付けられたさまざまな劇場がありますが、ここがまさに本家本元。そんな歴史ある劇場でピアノを弾くオリヴィアは、後光がさしているように見えるほど美しかったです。

© 2018 / ZAZI FILMS – MARS CINEMA – MARS FILMS – CHAPKA FILMS – FRANCE 3 CINEMA – C8 FILMS

〈ロケ地⑦〉カマルグ自然公園Google MAP
🎬オリヴィアとラファエルの別邸での散策シーン

オリヴィアの家族が所有する(羨ましい!)南フランスの別邸はカマルグ(Camargue)にあります。総面積1500k㎡に及ぶ湿地帯で、夏に飛来するフラミンゴや越冬するクロヅルなど、さまざまな動植物が生きる自然公園。お米や海塩の名産地としても有名です。パリとはまたまったく異なる、この大自然の開放感のなかでは、オリヴィアとラファエルの関係性がぐっと近づくのも自然な流れだったのかもしれません。

「ラブセカ」ロケ地めぐり、いかがでしたか?「この場所知ってる!」「行ったことある!」という発見がきっと他にもあると思います。また、ラファエルと親友フェリックスの掛け合いの面白さにも注目。「友人同士のくだけた日常会話」のお手本?が聴けるので、フランス語を学んでいる人も必見ですよ〜。

映画『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』

公開日:2021年5月7日(金)〜
劇場:新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、渋谷ホワイトシネクイント、グランドシネマサンシャイン(池袋)ほか、全国順次ロードショー
監督:ユーゴ・ジェラン『あしたは最高のはじまり』
キャスト:フランソワ・シビル、ジョセフィーヌ・ジャピ、バンジャマン・ラヴェルネ
配給:シンカ
提供:シンカ、フラッグ、ハピネット
原題:Mon inconnue/英題:Love at Second Sight
オフィシャルサイト:https://love-second-sight.jp
2019/フランス・ベルギー/カラー/DCP /5.1ch/シネスコ/字幕翻訳:大城 哲郎
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