Sac, Sac, Sac. More than a bag 展
2025年9月4日(木)〜10月26日(日)

今年創業160周年を迎えた老舗百貨店、PRINTEMPS プランタン オスマン本店では、アールデコのガラス天井が美しい本館(ウィメンズストア)6階にて「Sac, Sac, Sac. 単なるバッグ以上のもの」展が10月26日まで開催中です。自由入場&無料。
テーマは、バッグ!
バッグは日々の生活の相棒で、コーディネートを決める大事なキーアイテムです。形や使い道が変わってきただけではなく、その象徴性や美しさも時代とともに移り変わってきました。
シャネル、ディオール、エルメス、ルイ・ヴィトン、グッチ、ランセル…そしてサラ・レヴィやエレーヌ・ネポミアツィといった新しいブランドも登場。伝統を受け継ぐメゾンからニッチなブランド、職人技を誇るアトリエまで、バッグは進化し続けていて、ファッションの中でもとても幅広い存在になっています。
この無料の展覧会では、そんな「バッグ」の過去と現在にスポットライトを当て、12のテーマに分けて、有名メゾンや注目の若手デザイナー、プランタンのアーカイブ、博物館、さらには個人コレクターから提供されたバッグや資料、およそ200点が展示されています。
1.バッグについて
バッグの歴史を振り返る
LANVIN(ランヴァン)の巾着バッグ(1910年)

LANVIN(ランヴァン)1910−1911年ウィンターコレクションのデッサン

2.これはバッグではない
驚きと遊び心があって、とにかく目を引くバッグたち。デザイナーたちは大胆な発想でデザインの限界を広げ、錯覚を使った仕掛けで、身近なアイテムをハイエンドな商品に変えています。
JEAN-PAUL GAULTIER(ジャン=ポール・ゴルチエ)
缶詰バッグ(1981−82秋冬コレクション)

HÉLÈNE NEPOMIATZI(エレーヌ・ネポミアツィ)
マッチバッグ(2013年)

CHANEL(シャネル)
PLEASE DO NOT DISTURB / DARE TO DISTURBバッグ
(2016−2017年)

Brigitte Tanaka(ブリジット・タナカ)
エアメールバッグ(2020年)

LOUIS VUITTON Homme par Virgil Abloh(ルイ・ヴィトン)
ペンキ缶バッグ(2022-23秋冬コレクション)

3.バッグからバッグへ
郵便配達員のバッグのように機能的で実用的なバッグから、ファッション性の高いバッグまで。影響を残しながらもどんどん進化していきました。
郵便の集荷用バッグ
1950−60年代

BAO BAO ISSEY MIYAKE
ルーセント(2023-24秋冬コレクション)

4.肌(革)の感触
バッグには見た目や素材、手触りで選ぶ楽しさがあります。伝統あるメゾンは、世代を超えて受け継がれてきた職人技を守りながら、時代に合わせてアップデート。一方、ニッチなブランドはサステナビリティにも敏感です。


5.印象的なメッセージ
愛の告白や詩、社会風刺、フェミニズムやアートのモットー、ユーモアたっぷりの批評、エコを意識したスローガン…バッグはまっさらなキャンバスみたいに、政治や宗教、商業やアートなど、さまざまな意図を込めたメッセージを発信するツールとしても使われてきました。
IKEA – X VIRGIL ABLOH
“SCULPTURE” FOR CARRYING(2019年)

上:AZZEDINE ALAÏA “TATI”(1991春夏コレクション)
下:ANYA HINDMARCH “I AM A PLASTIC BAG”(2007年)


6.バッグにのびる手
偽造品は私たちの日常生活に蔓延していて、有名ブランドの一番象徴的なハンドバッグは、偽造業者の格好の標的になっています。ラベルの粗雑さや仕上げの雑さ、異常に安い価格、怪しい販売場所などを買う人自身が見抜いて注意することが大切です。
7.バッグの裏側
レザー職人の知識と技にスポットを当てるコーナー。1876年創業ランセルとのコラボで、熟練した職人さんの繊細な作業を間近に感じられる展示が実現しました。


8.バッグの中身を空に





9.手の届くところに
ウエストに巻いたり、肩に掛けたり、クロスボディにしたり、背中に背負ったり…。いろんな持ち方が、自然とポーズや動きにも影響して、身体の表現を演出してくれています。


10.Itバッグ
限定版や「イットバッグ」という言葉が生まれる前から、ファッションブランドは象徴的なハンドバッグを作ってきました。1950年代には、女優や歌手、政治家の妻たちが、自分の愛用するバッグに名前を残しています。たとえばグッチの「ジャッキー」、エルメスの「ケリー」、そして「バーキン」などです。
HERMÈS
ケリーバッグ(1935年)/グレース・ケリー


DIOR
レディディオール(1995年)/ダイアナ妃


11.偽造品なし
国立産業財産研究所(INPI)の仕事の一つが、フランスおよび国際的な知的財産権、偽造品対策です。1791 年以降の発明特許、商標、意匠に関する歴史的記録をすべて保管しています。
12.明日手にするバッグ
プランタンは、ファッションデザインとファッションビジネスの学校エスモードと提携して新進のクリエイター支援に取り組んでいます。2025年卒業予定のファッションデザイン学士課程および修士課程の学生たちが製作した中から選りすぐりのバッグが展示されています。
CHIARA LENSING

XUANZI HU

INFORMATION
「Sac, Sac, Sac. 単なるバッグ以上のもの」展 / Sac, Sac, Sac. More Than a Bag
場所プランタン百貨店オスマン本店レディスストア6階
期間
2025年9月4日-10月26日
開館日
月-土 10:00-20:00、日 11:00-20:00
休館日
無休
住所 →パリの地区マップ
64 bd Haussmann 75009
最寄り駅 →メトロ路線図
Havre-Caumartin 3、9番線
料金
無料
パリ・ミュージアム・パス
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→https://www.printemps.com/fr/fr/edito-magasins-exposition-sac-printemps-haussmann