2019年4月15日に発生したノートル・ダム大聖堂の大火災から3年半が経ちました。コロナ禍などさまざまな事情から、修復工事は遅れ気味ではありますが、それでも着実に進んでいるようです。ノートル・ダム大聖堂の周囲はぐるりとフェンスに囲まれていて、特に火災の直後はかなり広い範囲にアクセスできない状態でしたが、修復工事が進むにつれ、徐々に大聖堂に近づけるようになってきました。そして先月、これまた火災直後から封鎖されていた、セーヌ川の左岸と大聖堂の前の広場を直接結ぶドゥブル橋が復活しました。
現存するドゥブル橋(Pont au Double)は19世紀末のものですが、最初にこの場所に橋が建設されたのは17世紀前半のこと。当時、この橋を馬に乗って渡る場合は徒歩の人の2倍(double)の通行料を払う必要があったことから、この名前がつけられました。
左岸のカルチエ・ラタンからこの橋をまっすぐ行けば、まさにノートル・ダム大聖堂のすぐ目の前に到着する大切な橋。今はまだ、橋を渡りきるとフェンスがあってその先には進めず、左に迂回せざるを得ないのですが、とにかく少しずつでも修復が進んでいることを実感できて嬉しいです。