来年11月公開予定の新作007『Spectre(原題)』のキャストが先日発表されましたね。主演はすっかりボンド役がなじんだダニエル・クレイグ。ヒール役はタランティーノ映画でおなじみのクリストフ・ヴァルツ(楽しみ)!そして、ボンドガールにはレア・セドゥとモニカ・ベルッチのふたりが!!絶対に、絶対に、レアちゃんはいつかボンドガールになるはず、と勝手に思っていたので予想が当たって小躍りしました。マリオン・コティヤールでもなく、オドレイ・トトゥでもなく、メラニー・ロランでもなく、やっぱりボンドガールにはレア・セドゥですよね。あのアンニュイな雰囲気とそこはかとなく漂うサラブレット感、そしてかわいいすきっ歯は、ハリウッドでも愛されるフランス人女優の条件でしょう。
もう一人のボンドガール、モニカ・ベルッチは、「あれ、007に出てなかったっけ?」というデジャヴを覚えなくもないですが、今回が初めて。ちなみに歴代最年長のボンドガールだそうで、調べてみたら50歳なんですね。彼女はイタリア出身ですが、フランスでの活動や生活も長いですし、元旦那さんは仏人俳優ヴァンサン・カッセルですし・・・と無理矢理フランスとこじつけようとしていますが、レア・セドゥのボンドガール就任を記念して、今まで007に出演したフランス人女優を振り返ってみたいと思います!
Claudine Auger クローディーヌ・オジェ(写真左)
『サンダーボール作戦』1965年
1958年にミス・フランスに選ばれ、ミス・ワールドで準優勝を果たし女優デビュー。世界が認めた美しさですね。ジェームス・ボンド第4作目にあたるこの『サンダーボール作戦』で一躍有名になり、1976年にはパリを舞台にした日本映画『パリの哀愁』で、あのジュリーこと沢田研二とひそかに共演しています。が、彼女にとっての代表作はやっぱり007かもしれません。
劇中ではまったくなまりのない流暢な英語を話しているなぁ、と思って調べてみたら吹き替えでした。しかも、フランス語版の吹き替えも本人ではなく別人。ドヌーヴ様(シェルブールの雨傘とかロシュフォールの恋人たちとか)のようにキーッと怒ったか怒らなかったかは謎です・・・。
Carole Bouquet キャロル・ブーケ(写真中央)
『ユア・アイズ・オンリー』1981年
出ました〜、キャロル・ブーケ!初めて彼女を見た時は、こんな美しい人がいるんだなぁと子供心に感動したのを覚えています。クールビューティーと言うのか、目が据わっている感じ(笑)が、女性らしいセクシーさだけじゃなく、強さも兼ね備えた美しさを放っていると思います。ブーケは007出演後もフランス映画で活躍を続けて、今は大御所とも呼べる女優さんです。
Corinne Cléry コリンヌ・クレリー(写真右)
『ムーンレイカー』1979年
お色気要員という感じで登場するコリンヌ・クレリーは、1975年の『O嬢の物語』の方が知名度が高いかもしれません。今もイタリアで活躍しているようです。
Eva Green エヴァ・グリーン(写真左)
『カジノ・ロワイヤル』2006年
パリ生まれのエヴァ・グリーンはお母さんが女優のマルレーヌ・ジョベール(雨の訪問者で有名な)の2世俳優。吸い込まれそうなブルーアイズがミステリアスな魅力を放っていましたよね。この作品からボンド役がピアース・ブロスナンからダニエル・クレイグに交代したこともあって、いつも以上に注目を集めたと思います。
Sophie Marceau ソフィー・マルソー(写真中央)
『ワールド・イズ・ノット・イナフ』1999年
フランス国民の永遠のアイドル、ソフィー・マルソーが、32歳にして遂にボンドガール・デビュー。この作品はなぜか父親と一緒に映画館に観に行ったのを思い出しました。は〜、なつかし。この頃のソフィちゃんはメル・ギブソンの『ブレイブハート』とか、ハリウッド進出を狙っていた頃だったから、ついに007出演までこぎつけたかと思ったものです。とはいえ、この役柄がいまひとつぴったり来てなくて、あのビミョウなSMシーンばかり記憶に残ったような(笑)。彼女としてもあまり満足しなかったのか、この映画以降、あまりハリウッドではお仕事していないですね。
Bérénice Marlohe ベレニス・マーロウ(写真右)
『スカイ・フォール』2012年
こちらのベレニス・マーロウもパリ生まれのフランス人女優ですが、お母さんがフランス人、お父さんがカンボジアと中国のハーフとのことで、ちょっとエキゾチックな雰囲気ですよね。007出演以前にもフランスの映画やテレビドラマに出演していましたが、それほど知られた存在ではなかったかも。これから世界的に活躍するのが楽しみな女優さんです。
映画の007シリーズがはじまって、半世紀以上。来年の新作は24作品目にあたりますが、ボンドガールを務めたフランス人女優は6人+レアちゃんで7人、つまり1/4ちょっとのボンドガールがフランス人というのは思ったよりも、高い割合でしたね。ちなみに、ボンドガール以外でも『ムーン・レイカー』のミッシェル・ロンダールや『007/オクトパシー』のルイ・ジュルダン、『007 慰めの報酬』のマチュー・アマルリックなど、悪役としてもフランス人俳優は活躍してますよね。来年の新作で、レア・セドゥがどんなボンドガールになるのか楽しみ。きっと彼女なら、今までになかったまったく新しいボンドガールを演じてくれるはず!