映画作家・森田芳光
フランスではじめての特集上映
「知られざる監督シリーズ」第16弾として、2023年5月11日〜10月7日まで、パリの日仏文化会館にて森田芳光監督(1950-2011)のレトロスペクティブが開催されます。80年代の商業監督デビューから30年にわたり、型にはまらずさまざまなジャンルに挑戦し続け、『家族ゲーム』『失楽園』『武士の家計簿』など大ヒットを連発してきた森田監督にとって、今回がフランスで初めての特集上映になります。フィルモグラフィから選ばれた13作品の中には、フランス初上映となる作品もあります。日本映画史の一時代を築きながら、フランスを含む海外での知名度が高いとは言えない森田作品の魅力を、この機会にさまざまな世代の人たちが発見し、再評価につながることを願っています。
また、森田監督の公私にわたるパートナーであり、ほとんどの作品のプロデュースを手がけた三沢和子さんが、本特集にあわせてパリにいらっしゃいます。森田監督をもっともよく知る人物として、監督の逝去のあとも精力的に活動されています。
フランスでもよく知られる『家族ゲーム』をはじめ、『失楽園』『武士の家計簿』『阿修羅のごとく』といった大ヒット作から、『黒い家』『ときめきに死す』『キッチン』などのより作家性が高い作品まで全13本、1980年代の商業監督デビューから30年にわたって、型にはまらずさまざまなジャンルに挑戦し続けた映画作家としての森田芳光監督に焦点を当てたラインナップになっています。三沢さんの舞台挨拶付き上映もありますので公式サイトのプログラムをチェックしてください。
森田芳光監督特集 パリ日仏文化会館 ティーザー
本特集実施に至るまでの背景
森田芳光監督夫人であり、全作品のプロデューサーを務めた三沢和子氏の主導により、国際交流基金の協力で森田芳光監督全作品がデジタルリマスター化されました。日本で監督生誕70年を記念して開催された「森田芳光70祭」では、Blu-rayボックスセットや記念本『森田芳光全映画』の発売、ゆかりの劇場での特集上映が組まれ、日本では再評価が進んでいます。海外でも、今回のパリの特集に先駆け、ニューヨークのリンカーンセンターで2022年12月に特集上映(国際交流基金ニューヨーク日本文化センター主催)が開催され、満席の回が続出するなど、大きな話題を集めました。
森田芳光(1950-2011)について
自主製作『の・ようなもの』で1981年に商業映画デビューしてから41年、その後邦画メジャーでの大ヒットを連発しながらも、独自の表現でインディペンデント映画作家としてもその作風を確立した森田芳光監督。惜しくも2011年12月20日に61歳でこの世を去ったものの、邦画のあらゆる製作体制にて、日本映画史に豊潤なフィルモグラフィーを残しました。
森田芳光特集上映
上映作品
5月11日(木)19時30分 ・ 5月13日(土)17時30分
家族ゲーム / Jeu de famille
○ 三沢和子氏舞台挨拶付き
5月12日(金)19時30分
ときめきに死す / Le frisson de la mort
○ 三沢和子氏舞台挨拶付き
5月13日(土)14時30分
(ハル) / Haru
○ 三沢和子氏舞台挨拶付き
5月20日(土)15時00分
わたし出すわ / La fille aux lingots d’or
5月27日(土)15時00分 ・10月7日(土)15時00分
失楽園 / Lost Paradise
6月8日(木)19時30分
武士の家計簿 / Le samouraï à l’abaque
6月15日(木)19時30分・9月9日(土)15時00分
黒い家 / Black House
6月17日(土)15時00分
僕達急行☆A列車で行こう / Train Brain Express
7月6日(木)19時30分
海猫 / Umineko
7月8日(土)15時00分
阿修羅のごとく / Une famille dans la tourmente
9月2日(土)17時30分
キッチン / Kitchen
9月7日(木)19時30分
39 刑法三十九条 / KEIHO
9月23日(土)15時00分
それから / Ensuite
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森田芳光監督特集 in パリ
公開日:2023年5月11日 (木) ~10月7日 (土)
場所:パリ日本文化会館 大ホール
住所:101 bis Quai Jacques Chirac 75015
料金:一般 6€、割引 3€
日本語音声・フランス語字幕・デジタル上映
オフィシャルサイト:https://www.mcjp.fr/ja/agenda-ja/yoshimitsu-morita-ja
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