ついに再開!ノートル・ダム大聖堂の塔

セーヌ川に浮かぶシテ島に中世の昔から佇むノートル・ダム大聖堂。その正面から見える2つの塔は、1250年ごろに完成しました。他の宗教建築と同じく、この大聖堂も破壊や略奪の対象となってしまったフランス革命勃発からわずか40年ほどあとの1831年、ヴィクトル・ユーゴーが刊行した『ノートル・ダム・ド・パリ』の物語の重要な部分はまさに、塔の中で展開されています。ユーゴーが大聖堂の保存の大切さを世論に訴えたことをきっかけに、19世紀後半、ヴィオレ・ル・デュックらの力で大規模な修復が行われます。

そして2019年4月の大火災後、休止されていた塔の見学が2025年9月、ついに再開されました。




塔見学のポイント

・事前に日時指定のオンライン予約をしましょう(→オンライン予約はこちら
・1〜3月および11〜12月の毎月第1日曜日は無料ですが、オンライン予約は必要です。
・入口は大聖堂向かって右手(南塔)、セーヌ川に近いほうです。
・424段の階段を登り、一番高いところで高さ69mになります。通路は狭かったり(幅45cm)、天井が低いため身をかがめる必要があったりする場所があります。体力に自信のない方、高所恐怖症の方、心疾患のある方、またはめまいを起こしやすい方、妊娠中の方、5歳以下の幼児にはおすすめできません。
・エレベーター、給水所、トイレはありません。

見学の順路

①小さな入口から入り、南塔の階段を登る

②螺旋階段

③「階下の部屋」
パイブオルガンのあるギャラリーと同じ高さにある部屋でひと休みしつつ、模型などを見られます。高さ14mの丸天井で、かつては礼拝堂として使われていました。

④「四つ葉の間」
さらに階段を登ると、19世紀に再建された巨大なオーク材の鐘楼が立っています。火災後、上階にアクセスしやすくするために、世界最大の木製二重螺旋階段が作られました。

⑤南塔の最上部
「四つ葉の間」の螺旋階段を登ると、南塔の最上部、地上69mへ。塔の上は人数制限があるため、前のグループの人が見学を終えるまでの待ち時間があります。塔の最上部は細い通路をぐるりと一周して、火災後に再建された尖塔を間近に見たり、パリの眺めを楽しんだりできます。制限時間は5分間です。

⑥2つの大鐘
南塔の2つの鐘「マリー」と「エマニュエル」を間近で見られます。「エマニュエル」は大聖堂内で最大の鐘で、フランスでもサクレ・クール寺院に次いで2番目に大きい鐘です。

⑦貯水槽の中庭
地上33mの高さにある、2つの塔の間にある中庭は、かつてここに貯水槽があったためこう名付けられました。塔の装飾やガーゴイルをじっくり見られます。

⑧北塔
中庭から隣の北塔へ。8つの鐘を支える鐘楼が見られます。ここで見学は終了、階段を降ります。


INFORMATION

ノートル・ダム大聖堂の塔 - Tours de Notre Dame de Paris

住所パリの地区マップ
Parvis Notre-Dame - Place Jean-Paul II 75004 (地区:シテ島・サンルイ島 )
TEL
-
最寄り駅メトロ路線図
Cité 4番線 徒歩3分
開館日
4月〜10月 9:00〜23:00、11月〜3月 9:00〜17:30
休館日
1/1、5/1、12/25
料金
16€、17歳以下無料
パリ・ミュージアム・パス
可、ただし要オンライン予約
https://www.tours-notre-dame-de-paris.fr/en
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