2019年4月15日の大火災から5年半、ついに2024年12月7日、ノートル・ダム大聖堂が復活しました。トリコロル・パリでは、さらに美しく生まれ変わった大聖堂の内部の様子や、ディテールの美をご紹介しましたが、今回は、大聖堂内にある宝物館に注目します。中世からの長い歴史の中で蓄積されてきた、ノートル・ダム大聖堂の財宝は、フランス革命で略奪され、そのすべてが失われてしまいました。19世紀になってようやく、貴重な品々が再び制作され、それに加えて、革命以前のオブジェが他の場所から移されて、宝物館が復活したのでした。
礼拝に必要な聖器や司祭の祭服、聖遺物や聖遺物箱、写本、絵画、彫像その他、数多くの豪華なオブジェが展示されており、このページで紹介するのはそのごく一部です。ぜひ次回、ノートル・ダム大聖堂に行った際には宝物館にも足を運んでみてください。
ノートル・ダム大聖堂の予約について
大聖堂は予約なしでも誰でも入れますが、再開直後は混雑が予想されたため、待ち時間を短縮するための無料の日時指定オンライン予約システムが用意されました。この予約システムは見学希望日の2日前から予約が可能ですが、予約がすぐに埋まり、とりづらい状態が続いています。でも、9時より前の朝早めの時間や、木曜の夜9時過ぎは人が少ないほか、予約なしでも数十分待てば入れる場合も多いので、行きたい方はぜひチャレンジしてみてください。
宝物館(Le Trésor)について
大聖堂の中は基本的に時計回りで見学します。一番奥の、聖遺物「いばらの冠」が置かれたモニュメントを通り過ぎ、出口のほうに向かって進むと、左手に宝物館の入口があります。ここだけは有料なので、窓口で支払い、入場します。大人12€、11歳以下は6€。
開館:月-土 9:30-18:00(木-21:00)、日 13:00-17:30
聖遺物「いばらの冠」入れ(ルリケール)
聖母子像
聖ルイの聖遺物入れ(ルリケール)
聖ルイ(サン・ルイ)は13世紀のフランス国王、ルイ9世。
典礼書
聖体顕示台
聖遺物入れの彫像、その他
聖ジュヌヴィエーヴのステンドグラス
聖ジュヌヴィエーヴの生涯を描いたステンドグラス。
祭服
ジャン・シャルル・ド・カステルバジャックがデザインを手がけた、新しい祭服。