
ときには可愛らしかったり、味があったり、歴史を感じたり…パリを歩いていると出会う、街角のさまざまな風景を、パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともにお届けします。

25. Chocolatier
ショコラティエ
10月28日から11月1日まで、毎年恒例、パリのサロン・デュ・ショコラが開催されるということで、「パリところどころ」第25回ではチョコレート屋さんを取り上げます。
チョコレートは、フランス人に愛されるスイーツの一つ。フランスのチョコレート消費で特徴的なのは、ブラックチョコレートが占める割合の高さです。その比率は約30%にのぼり、ヨーロッパの他の国々ではわずか5%程度。フランス人がカカオ本来の風味を楽しめる、甘さ控えめでほろ苦いチョコレートを好む傾向がうかがえます。
日常的に食べるチョコレートはスーパーで気軽に買う人が多く、たとえば大手メーカーの板チョコの種類も驚くほど多いですが、クリスマスやイースターなどの特別な季節や、お呼ばれしたときの手土産、何かのお礼など、ここぞというときにはやはりショコラティエで、ちょっぴり高級なショコラを買い求めます。そんなチョコレート専門店の花形はやはり、Bonbon chocolatと呼ばれるひと口サイズのチョコレート。ボックスに美しく並べられたその姿はまるで宝石のよう…お店それぞれ、オリジナリティのあるフレーバーが楽しめます。
フランスの中でも、とりわけパリには名だたるショコラティエの名店が軒を連ねています。そのなかでも、ショコラのおいしさに定評があるのが、パトリック・ロジェ。ドーム型のつややかなシェルの中に、風味豊かなガナッシュをとじ込めた「クルール」をはじめ、独創的なショコラで人気です。彫刻家であり、アーティストでもある彼の世界観は、店舗のインテリアにも反映されています。自ら手がけた大きなチョコレートのオブジェが飾られた、芸術性あふれる空間もまた、このメゾンの大きな魅力です。
パリに構える7店舗のなかから今回、Marineさんが描いてくれたのは、マドレーヌ広場にあるお店です。ブランドカラーであるエメラルドグリーンと黒を基調とした、シャープで洗練されたファサードが印象的。昔ながらのショコラティエとはひと味違う、モダンな佇まいがとても素敵なのです。
|Patrick Roger |
住所:3 Place de la Madeleine 75008
patrickroger.com
Instagram : @patrick_roger_off
⌘ イラストレーター
下山真鈴 Marine Shimoyama
東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。




