© Photo : La Pointe courte / 1994 Agnès Varda et ses enfants – Montage & maquette : Flore Maquin
さぁ、今年もこの季節がやってきました。5月14日(火)〜25日(土)まで、南仏カンヌにて第72回「カンヌ国際映画祭」が開催されます。世界各国の映画スターをはじめ、映画配給に関わる多くの映画関係者が一堂に介する世界的な映画の祭典。昨年はなんと言っても、日本の是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞にあたるパルム・ドールを獲得していつも以上の注目を集めましたね。
毎年話題になるポスターのビジュアルですが、今年3月に亡くなったアニエス・ヴァルダ監督がフィーチャーされています。彼女の長編デビュー作である『Pointe courte(ラ・ポワント・クルト)』を撮影していた1954年、フランス地中海の町セートでの一コマで、技術スタッフの背中の上にバランスを取りながら乗りカメラを覗くヴァルダ監督の姿がとても印象的です。
今年、コンペティション部門の審査委員長を務めるのは、メキシコ人映画監督アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。審査員は女優のエル・ファニング(アメリカ)、BD作家のエンキ・ビラル(フランス)、映画監督ではロバン・カンピヨ(フランス)、ケリー・ライヒャルト(アメリカ)、アリーチェ・ロルヴァルケル(イタリア)、ヨルゴス・ランティモス(ギリシャ)、パヴェウ・パヴリコフスキ(ポーランド)、マイムナ・ンディエ(ブルキナファソ)と7カ国から幅広い顔ぶれが揃いました。
オープニング作品はジム・ジャームッシュ監督の『THE DEAD DON’T DIE』。予告編を見て今からワクワクしています。さて、気になるコンペティション部門に選出された作品は以下の通りです。昨年は、MeToo運動の流れからカンヌ映画祭でも映画業界全体の女性監督や女性スタッフの地位向上を訴える動きが活発でしたが、今年は審査員に4名の女性、コンペティション部門にも4名の女性監督の作品が選ばれています。
|2019年カンヌ映画祭 コンペティション部門|
『DOLOR Y GLORIA』ペドロ・アルモドバル監督
『IL TRADITORE』マルコ・ベルッキオ監督
『PARASITE』ポン・ジュノ監督
『LE JEUNE AHMED』ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督
『ROUBAIX, UNE LUMIÈRE』アルノー・デプレシャン監督
『THE WILD GOOSE LAKE』ディアオ・イーナン監督
『ATLANTIQUE』マティ・ディオプ監督
『MATTHIAS ET MAXIME』グザヴィエ・ドラン監督
『LITTLE JOE』ジェシカ・ハウスナー監督
『SORRY WE MISSED YOU』ケン・ローチ監督
『LES MISÉRABLES』Ladj Ly監督
『A HIDDEN LIFE』テレンス・マリック監督
『BACURAU』クレベール・メンドンサ・フィリオ&ジュリアーノ・ドルネレス監督
『LES SIFFLEURS』コルネリュー・ポルンボイウ監督
『FRANKIE』アイラ・サックス監督
『PORTRAIT DE LA JEUNE FILLE EN FEU』セリーヌ・シアマ監督
『IT MUST BE HEAVEN』エリア・スレイマン監督
『SIBYL』ジュスティーヌ・トリエ監督
第72回カンヌ国際映画祭
2018年5月14日〜25日
www.festival-cannes.com