高級エピスリー「フォション」が破産申請

1886年、パリのマドレーヌ広場に誕生した高級食品店「FAUCHON フォション」が、6月23日に再建型破産手続きを裁判所に申請したと報じられました。厳選された食品を集めたエピスリーとして創業され、その後は自社ブランドの紅茶や焼き菓子、チョコレート、ジャム、パティスリー、総菜が人気を集め、100年以上にわたってフランスを代表する高級エピスリーとしての地位を守り続けました。現在もマドレーヌ広場の11、24、30番地に構える黒とピンクのシックなファサードが、パリ右岸の象徴的存在でもあり、このニュースを聞きショックを感じるフランス人も多いようです。




今回の破産手続き申請は、2018年、2019年にかけての「黄色いベスト」運動のストライキと今年の新型コロナウイルスの影響により、地元パリジャンの常客のみならず、オペラ・マドレーヌ界隈を観光する旅行者の数も激減したことで、経営状態が悪化したと伝えられています。

今回の申請はフォション本社、マドレーヌ広場の24、30番地の店舗と2015年にオープンしたフォションが経営するホテル内のショップ、130名の社員が対象になっています。ちなみに、2013年に同じく破産申請が行われた老舗高級食品店「HEDIARD エディアール」は現在、オンラインでの販売を続けています。

【追記:フォションジャパンから6月26日にいただいたメッセージ】
近年の世界的な情勢不安に伴い、FAUCHON parisでは、経営上フランスパリ・マドレーヌにある2店舗のうち、1店舗のみを営業継続をする事となりました。隣接しておりますカフェレストラン[le 24]やGrand Café、FAUCHON l’Hotêl Paris(7/1より営業再開)につきましては従来通り営業致します。
また、世界中で展開しておりますFAUCHON店舗につきましては今後も運営を継続致します。日本国内におきましても同様に、今まで通り皆様にFAUCHONの「美食」をお届けいたしますので、どうぞご安心くださいませ。

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