旅行用の鞄の専門店として同名のブランドを創業したルイ・ヴィトンの生誕200周年を祝い、パリ郊外のアニエールで開催されている「200点のトランク、200人のヴィジョナリー 200 MALLES, 200 VISIONNAIRES : THE EXHIBITION」に行ってきました!
1854年にパリで創業したルイ・ヴィトン。それから5年後の1859年にはパリのアトリエが手狭になり、パリの北西に接する隣町アニエールに、ヴィトン家の邸宅とアトリエが移転し、現在に至ります。ここでは今も特注のトランクが製造されています。この建物の入口がある通りは「rue Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン通り)」と名付けられています。
玄関では若き日のルイ・ヴィトンの肖像画が迎えてくれました。1821年にフランスの東、ジュラ県の小さな村の決して裕福とはいえない家庭に生まれた彼は、16歳でパリへの上京を決意。なんと400kmもの距離を歩いてパリまでたどり着いたという逸話があります。
パリで修業を積んだルイは1854年、ヴァンドーム広場近くに自らの店を開店。鉄道が開通して人々が旅に出かけるようになったこの時代、ルイが開発した積み重ねやすく持ち運びやすいトランクは瞬く間に人気を博し、ナポレオン3世の皇后ウージェニーにも愛されました。
ルイ・ヴィトン生誕200年を記念してレゴ職人が3万ピースのレゴで作った誕生日ケーキ。専用のトランクはこのアニエールのアトリエで作られました。
創業者ルイが最初に作ったトランクと同じサイズ(50 x 50 x 100 cm)の白木のボックスを、アート、カルチャー、サイエンス、スポーツなどさまざまな分野で活躍する200人がそれぞれにデザインした200のトランクが、ルイ・ヴィトンへのオマージュとして展示されています。
フランスのパラリンピック競泳選手テオ・キュラン、人気占星術師のスーザン・ミラーから、写真家のロマン・ラプラード、アーティストのジャン=ミシェル・オトニエル、イタリアのデザインアトリエ「フォルナセッティ」、ファッションライターのデレク・ブラスバーグ、イラストレーターのジャン=フィリップ・デローム、はたまた韓国の人気グループでルイ・ヴィトンのアンバサダーでもあるBTSまで、バラエティに富んだ顔ぶれでワクワクします。日本からもNIGO®や藤本壮介、東信が選ばれています。
…ではバーチャル見学を始めましょう。たくさんの作品があるのでここに載せる写真はほんの一部。でも、この<特設サイト>で200の作品のすべてをじっくり見ることができますよ。また、今後はNY、東京、ロンドンなど世界を巡回する予定だそうなので、お楽しみに…!
JEAN-MICHEL OTHONIEL
ジャン=ミシェル・オトニエル