今年に入って、友人カップル2組から、この夏に行われる結婚式の招待状を立て続けに受け取りました。この2組は、アラフォーで、同居して15年ほど、PACS(民事連帯契約)して10年ほど、子供はそれぞれ2人と3人という状況が、偶然なのですが、とても似ています。
フランスには、結婚だけでなく、PACSや事実婚など、さまざまな家族のかたちがあり、社会的にも認められているということは、もうご存知の方も多いと思います。そんななか、彼らが、15年も生活を共にしていて子供もいるという、このタイミングで「結婚」を選んだということが面白く、理由を聞いてみたところ、どちらのカップルからもこれまた似たような、こんな答えが返ってきました。
「結婚したいとは思っていたけど、準備する時間や気持ちの余裕がなくて、そのままになっていた」
つまり、彼らにとっての「結婚」は、社会に夫婦として認めてもらうために必要なものではなく、「結婚式&披露パーティーという一大イベント」だったのですね〜。だから、いつかはしたいけど、別に急いでやらなくてもいいもの、というくらいの感覚でしょうか。愛し合ってカップルになり、同居し、子供を作り、という家族のかたちのなかで、結婚はオプションのひとつでしかないというところが、フランスらしくて面白いなと思うのです。
→数字で見るフランスの結婚事情のページで国立統計経済研究所が発表した結婚にまつわるデータもチェックしてみてくださいね。
2014年9月に発売した私たちの本『パリジェンヌのスタイルある暮らし』(写真)で紹介した10人の女性も、結婚している人、PACSの人、そのどちらもしていない人、シングルマザーなど、それぞれに異なる家族のかたちを見せてくれています。フランスの結婚事情に興味のある方はぜひ、ご一読ください!