数字で見るパリの街(その8:外出制限の影響はこんなところにも)

新型コロナウイルスの影響で、フランスでは3月17日正午から外出制限が始まり、少なくとも4月15日まで続く予定です(さらに延長の可能性も)。(→フランスにおける新型コロナウイルスの状況はこのページを随時更新しています)外出は必需品の買い物または通院、短時間の運動など必要最低限の場合およびテレワーク不可能な仕事の人のみ可能で、ご想像のとおり、人々の暮らしは一変しました。




その一方でこの外出制限の結果、フランス一の大都市であるパリでは、その環境に対して「ポジティブ」な影響も。今回はそれを数字でお伝えしたいと思います。「ポジティブ」という言葉を気軽に使える状況ではないかもしれませんが、せめてもの慰めに…。

外出制限がパリの環境に与えた影響

大気汚染

20〜30%減

パリ首都圏の大気汚染状況を監視する「Airparif」によれば、外出制限が始まった第一週(3月16〜20日)、窒素酸化物の排出が60%減ったことにより、大気の質が20〜30%向上しました。これは自動車・航空機の運行量が減ったことが原因です。下の画像は、左が通常、右が外出制限中の窒素酸化物の排出量です。

水道使用量

20%減

パリ水道局によれば、通常1日の水道使用量が50万m3のところ、外出制限中は40万m3に減少しました。パリジャンがバカンスでいなくなる8月と同程度だそうです。

電気使用量

20%減

ENEDIS(フランス配電事業者)によれば、さまざまな店舗や施設の閉鎖に伴い、電気の使用量も20%減少しました。

ゴミの量

40%減

パリ首都圏のごみ収集と処理を管轄するSYCTOM(廃棄物処理公社)によれば、ゴミの量は4割減!

騒音

50〜90%減

パリ首都圏の騒音を監視する「Bruitparif」によれば、交通量の多い道路でも日中の騒音が50〜80%減。さらに夜間は通常の90%減となりました。

番外編:世界中の外出制限中の都市で動物たちが町に出現!最初に出てくるのがパリ。いつもならセーヌ川沿いでおとなしくしている鴨さんたちが、「人間が妙に減ったから安全!」と思ったのか、パリの街をお散歩し始めているそうですよ。動画はルーヴル美術館そばのコメディ・フランセーズ劇場前。0:14〜映る鴨の親子はパリの環状道路。警察にエスコートされています。イノシシ以降はパリではないです、念のため(笑)

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