2015年ミシュラン・フランス版速報!

今年もミシュランのレストランガイド(赤ミシュラン)が発売される季節がやってきました。2月6日の発売を控えて、その概要が発表されたので、いち早くお届けしたいと思います。以前紹介した新世代のグルメガイド「Fooding」も面白くて好きなのですが、やはり、赤いミシュランはフランスの食を語るうえで無視できない存在です。



★★★3ツ星
ここ数年、3ツ星に昇格する店は多くても1軒のみで、該当なしの年もあるくらいですが、今年は珍しく2店舗が栄えある3ツ星を獲得。うち1軒は、シャンゼリゼ近くの歴史あるレストラン「Ledoyen ルドワイヤン」。すでに3ツ星でしたが、2014年7月に、ヤニック・アレノが新シェフに抜擢され、改めて調査を受けた結果です。ちなみにヤニック・アレノはホテル・ムーリスのレストランですでに3ツ星を獲得したことのあるシェフです。
もう1軒は、スイス国境に近いサヴォワ地方にある人口2600人ほどの村、サン・マルタン・ドゥ・ベルヴィルにあるレストラン「La Bouitte ラ・ブイット

★★2ツ星
新たに2ツ星を獲得したお店は7軒。うち1軒は、アラン・デュカスが指揮を執るパリの超高級ホテル、プラザ・アテネのレストランです。「ここは前から3ツ星だよね」とお気づきの方がいるかもしれません。大規模な改装工事で長い間ホテルが休業していましたが、ようやく昨年末に営業再開。新しいコンセプトの新しいレストランとなって生まれ変わり、上のルドワイヤン同様、本来ならレストランの評価も一からやり直しとなるケースです。しかもこのお店はリニューアルオープンのタイミング的に改めて調査し直す時間が十分でなかったにもかかわらず、そこはやはりアラン・デュカスの名前の力もあってか、最初から2ツ星がつきました。逆に来年のミシュランでさっそく3ツ星を取り戻せるかどうかが気になります。

★1ツ星
新たに1ツ星を獲得したお店は37軒。なかでも私たちが個人的に嬉しいのは、トリコロル・パリの本で紹介した2軒のレストランがこのなかに含まれていたことです!偶然どちらもパリ7区、シャン・ド・マルスやエッフェル塔に近い場所にあるお店です。
Garance(ギャランス)『曜日別&地区別 かんたんパリ歩き 近郊の街と日帰り旅行』で紹介しています
David Toutain(ダヴィッド・トゥタン)『パリジェンヌのスタイルある暮らし』で紹介しています

とりわけ、若くして経験豊かなダヴィッド・トゥタンさんの独創的なお料理には感動しましたし、厨房には日本人の方も何人か働いておられるようでした。これからのますますの活躍を期待したいと思います!

…と、嬉しいニュースの後ろには残念なニュースが必ずついてくるのが、ミシュランの宿命。なかでも3ツ星レストランが1つでも星を失うことのショックはとても大きいものがあります。今年は、ブルゴーニュ地方の名店「La Côte Saint-Jacques ラ・コート・サン・ジャック」が1986年から守り続けた3ツ星から2ツ星に降格されることとなりました。

ここ数年、フランスでの活躍が著しい日本人シェフたちですが、今年は新たに星を獲得した方はいなかったもよう…しかし、1ツ星を獲得すること、そして、毎年星を維持することの難しさは私たちが想像する以上ではないかと思います。厳しい世界で闘い続けているシェフたちを陰ながら応援し続けていきたいと思います!

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