大きな教会があるトリニテ駅から細い道に入り、坂をのぼると美術館が見えてきます。それがギュスターブ・モロー美術館。19世紀の象徴主義を代表する画家ギュスターブ・モローが、1852年から亡くなるまで過ごした邸宅とアトリエが、モローの遺言により美術館として公開されています。
チケット売り場を過ぎ、階段を上がるとすぐに書斎が目に入ります。2003年に開館100年を記念して公開されたこの部屋では、水彩画や油絵の他に、アンティークの調度品を見ることができます。さらに進むと、モローが家族と住んでいたアパートがあり、ドアを開けると肖像画や水彩画が所狭しと並び、ベッドやイス、テーブルなどが、当時の姿のまま展示されています。また、窓からは中庭を見下ろすことができ、モローが生活していた様子が想像できるようです。
2階(フランス式。以下階数:仏式)に上がると、広々としたアトリエに出ます。大きな窓から光が差し込むこのアトリエには、1860年から亡くなる直前まで力を注いだ作品「求婚者たち」や、神々の王ゼウスと人間レダの愛を題材にした「レダ」など、聖書やギリシャ神話の場面を描いた大作が並びます。さらにらせん階段を上がったフロアでは、クリュニー美術館にある6枚のタペストリー「貴婦人と一角獣」からインスピレーションを得た「一角獣」や、細かな装飾が見事な「出現」を鑑賞することができます。 1階のアパートでは日常の様子を、また2、3階のアトリエでは神秘的なモローの世界に浸ることができ、モローファンはもちろん、フランス絵画が好きな方には必見の美術館です。
INFORMATION
- Musée Gustave-Moreau
住所 →パリの地区マップ14 rue de la Rochefoucauld 75009 (地区: )
TEL
01 48 74 38 50
最寄り駅 →メトロ路線図
Trinité d’Estienne d’Orves 12番線 徒歩3分
開館日
月、水、木 10:00〜12:45/14:00〜17:15 金〜日 10:00〜17:15
休館日
火、1/1、5/1、12/25
料金
7€ 割引5€、17歳以下無料
パリ・ミュージアム・パス
利用OK
→http://www.musee-moreau.fr/