週末にのんびり聴きたいフレンチ・ミュージックをトリコロル・パリがご案内。
先日、ソフィー・マルソーとシリル・リニャック熱愛話をニュースでお知らせして以来、頭の中を「ラ・ブーム」のテーマ曲がぐるぐるぐるぐる・・・というわけで、皆さんにもこのぐるぐるを体験していただきたく、「Reality(邦題:愛のファンタジー)」を紹介したいと思います。
映画『La Boum ラ・ブーム』は、1980年公開のフランス映画。今も第一線で活躍する女優ソフィー・マルソーが鮮烈にデビューした作品でもあり、当時フランスはもちろん日本をはじめとする外国でもアイドルとして爆発的な人気がありました。ちなみに日本公開は1982年。当時、年上のいとこのお兄ちゃんがソフィー、ソフィーと夢中だったのを覚えてます。ロードショーといった映画雑誌でもソフィー・マルソーが表紙を飾ったり、カセットテープのCMに登場したり、ほんとかわいかったんですよねぇ。「ラ・ブーム」はフランス語で学生たちが学年最後に催すパーティーのことなんですが、長年、何かが流行する「ブーム」だと思い込んでました。
映画についてはほんと色々語りたいお話(うしろからウォークマンのヘッドホンを頭にのせる、お母さん役が禁じられた遊びの子役etc.)がいっぱいあるので、それはまた改めて「フランス映画駄話」でさせていただくことにして、今日はそのテーマ曲について書かないと、ですね。イントロが流れただけで、「ぎゃーーー」と叫び声をあげる人は確実に現在40歳以上。懐かしさで叫ぶ人もいれば、当時聞きすぎてトラウマになり耳をふさぎながら叫ぶ人もいるというこの歌(笑)。歌っているのは英国出身の歌手リチャード・サンダーソン。お母さんがフランス人ということもあって、フランスとのつながりがあったのでしょうか。当時27歳だった彼が歌った「Reality」は映画の大ヒットとともに、全世界でなんと800万枚のヒットを記録したというのですから本当にすごいですよね。とはいえ、リチャードさん自身はその後ヒットらしいヒットには恵まれなかったようですが、今も活動しているようで、たまに、懐メロ系の番組で歌っている姿をみかけます。全編英語詞の歌がフランス映画のテーマにになるというのも、80年代の幕開けを感じさせる気がします。
作曲は映画音楽も担当したウラジミール・コスマ!!フランス映画音楽界では大御所中の大御所。現在75歳にしてバリバリ現役で映画音楽を作り続けています。個人的にはやっぱり80年代のフランス映画になくてはならない音楽で、コスマ節と呼びたくなるような独特なメロディがくぅぅと沁みます。
「Reality」の邦題は「愛のファンタジー」。確かに歌詞の中にファンタジーって言葉も出てきますし、悪くはないタイトルかも。日本ではピンク色でしかもハート型のレコードが売り出されたというんだから、気合いの入り方が違います。(愛のファンタジーで画像検索すると見つかります)
・・・と、前置きが随分長くなってしまいましたが、映画『ラ・ブーム』のテーマ曲「Reality」を聞きましょう。
〈 Reality 愛のファンタジー 〉リチャード・サンダーソン 1980
英語と日本語の詞付きのビデオありました。
伝説のヘッドホンシーンはこちら。
〈 La Boum 〉監督:クロード・ピノトー 1980
ブーム違いですが同タイトルのカジくんのラ・ブームも。たった今気づきましたが、カジくんのアルバムジャケットのポーズは映画『ラ・ブーム』へのオマージュってことかしら?(↓一番下の画像ご覧ください)