〈Sacré Charlemagne〉France Gall

週末にのんびり聴きたいフレンチ・ミュージックをトリコロル・パリがご案内。

フランス人がとーっても楽しみにしていた夏のバカンスも終わり、明日からは新年度のスタートです。日本の4月のように、子供たちは学校へ、大人たちは会社へとフランスでは9月から新しい年度が始まります。1〜2ヶ月もの長〜い夏休みを終えたあとでは、いつものペースを戻すのにも時間がかかるものです。

もちろん、大喜びで学校へ戻る子たちもいるとは思いますが・・・今回は、夏休み明けの子供たちの気分を代弁しているかも?という1曲をご紹介します。日本でもフレンチ・ポップスのアイコンとして今も人気のあるフランス・ギャルが1964年に歌った「Sacré Charlemagne(サクレ・シャルルマーニュ)」。シャルルマーニュとはフランク王国の国王、そして西ローマ皇帝でもあったカール大帝のフランス語名。「どうして学校なんてものを作ったの」とカール大帝への恨み節をつづった歌なのですが、どの世代のフランス人もよく知っている1曲です。実際のところ、カール大帝の前に教育システムは存在したようですが、征服した土地に教会や修道院を立て、それに付属する形で学校の祖となるシステムを生み出したということで、「学校を発明したのはカール大帝」ということになっているようです。少なくてもフランスでは、この曲のヒットのおかげで(?)、カール大帝=学校を作った王というのが常識になっています。




作詞はロベール・ギャル。名前からも分かる通り、フランス・ギャルのお父さん。タイトルの「Sacré(サクレ)」は「神聖な、聖なる」という意味なのですが(サクレ・クール寺院のように)、この場合はなかば呆れ気味に「大した野郎だ」というニュアンスが込められています。

歌詞の一部を紹介しますと・・・
Qui a eu cette idée folle
Un jour d’inventer l’école?
Qui a eu cette idée folle
Un jour d’inventer l’école?
C’est ce sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

♪学校を作るなんて、こんなクレイジーなことを思いついたのは誰?
そ・れ・は、神聖なるシャルルマーニュ大王さまよ。

De nous laisser dans la vie
Que les dimanches, les jeudis
De nous laisser dans la vie
Que les dimanches, les jeudis

♪私たちの人生に日曜と木曜しか残してくれないなんて

60年代の当時は、木曜日と日曜日が学校のお休みだったので、このような歌詞もあります。今は土・日は休みで、地方によって水曜日は半日だったりお休みだったりします。フランス語の全部の歌詞を動画の下に紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。シャルルマーニュの発音はほぼシャルマーニュと聞こえますね。

PVはヴェルサイユ宮殿で撮影されたそうです。

「Sacré Charlemagne(シャルルマーニュ大王)」フランス・ギャル 1964年




「Sacré Charlemagne(シャルルマーニュ大王)」の歌詞

Qui a eu cette idée folle
Un jour d’inventer l’école?
Qui a eu cette idée folle
Un jour d’inventer l’école?
C’est ce sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

De nous laisser dans la vie
Que les dimanches, les jeudis
De nous laisser dans la vie
Que les dimanches, les jeudis
C’est ce sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

Ce fils de Pépin le Bref
Nous donne beaucoup d’ennuis
Et nous avons cent griefs
Contre contre, contre lui

Qui a eu cette idée folle
Un jour d’inventer l’école?
Qui a eu cette idée folle
Un jour d’inventer l’école?
C’est ce sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne




Participe passé
4 et 4 font 8
Leçons de français
De mathématiques
Que de, que de
Travail, travail
Sacré, sacré, sacré
Sacré, sacré Charlemagne

Il aurait dû caresser
Longtemps sa barbe fleurie
Il aurait dû caresser
Longtemps sa barbe fleurie
Oh! Oh! Sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

Au lieu de nous ennuyer
Avec la géographie
Au lieu de nous ennuyer
Avec la géographie
Oh! Oh! Sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

Il n’avait qu’à s’occuper
De batailles et de chasses
Nous n’serions pas obligés
D’aller chaque jour en classe
Il faut apprendre à compter
Et faire des tas de dictées
Il faut apprendre à compter
Et faire des tas de dictées
Oh! Oh! Sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

Participe passé
Participe passé
4 et 4 font 8
4 et 4 font 8
Leçons de français
Leçons de français
De mathématiques
De mathématiques
Que de, que de
Travail, travail
Sacré, sacré, sacré
Sacré, sacré Charlemagne

Car sans lui dans notre vie
Il n’y’aurait que des jeudis
Car sans lui dans notre vie
Il n’y’aurait que des jeudis
Oh! Oh! Sacré Charlemagne
Sacré Charlemagne

1 Comment
  1. 初めまして。フランス語は全く分からないのですが、先日のNHKの番組でパリで修業した日本人のお菓子のシェフ
    が『夢見るシャンソン人形』の歌に魅せられたという話を聞いて、久しぶりにこの歌をネットで聴いてみました。
    そう思っていたら、シャンソン人形の前年にも曲を発表していることを知って聴いてみました。
    シャルルマーニュ大王の歌らしいということは分かったのですが、『シャンソン人形』とは全く違うとてもやさしい雰囲気
    の歌ですね。でも学校を作った大王を揶揄するものとは思いませんでした。