〈パリところどころ〉06. ヴォルテール河岸の画材屋さん

ときには可愛らしかったり、味があったり、歴史を感じたり…パリを歩いていると出会う、街角のさまざまな風景を、パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともにお届けします。




06. Marchand de couleurs du Quai Voltaire
ヴォルテール河岸の画材屋さん

「パリところどころ」第6回は、ルーヴル美術館のガラスのピラミッドとカルーセル凱旋門の間を抜けてカルーセル橋からセーヌ川を渡ったところにあるヴォルテール河岸です。その3番地に、1887年創業の歴史ある画材屋さん「セヌリエ」があります。

化学を学んだギュスターヴ・セヌリエは、安定性があり、光に強く時間が経っても色褪せない絵具を自ら開発し、ヴォルテール河岸にお店を開きました。1817年に開校したパリ国立高等美術学校がすぐ近くにあるのも偶然ではないかもしれません。彼の作り出す上質な油絵具や水彩絵具、パステルの評判はあっという間に広まり、ピカソを始め、数多くの著名な芸術家たちに愛用されるようになりました。

石造りのシックな建物が立ち並ぶヴォルテール河岸には、セヌリエのほかにもアートギャラリーや骨董店がずらり。まさに芸術の香りが漂う一角です。

|Quai Voltaire | Sennelier

住所:7 quai Voltaire 75003

⌘ イラストレーター

下山真鈴  Marine Shimoyama

東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。

12ヶ月のパリジェンヌ||marine-illustration.com||Instagram

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