酪農大国のフランスは、バター好きには天国のような場所。どこのスーパーに行っても驚くほどたくさんの種類のバターがずらりと並んでいます。ごく普通のバターでも250gで250円程度。このレベルのバターでも十分おいしいですが、通常のスーパーでは手に入らない高級バターは、工業的に作られたバターとはレベルの違う感動的なおいしさです。
今回、イラストレーターのmarineさんが描いてくれたのは、中でも私たちのお気に入り「Bordier ボルディエ」のバター。ブルターニュ地方でバターを手作りし続けるバター屋さんです。しぼりたてのようなミルクの香りが口の中に広がるその濃厚な味わいは、一度食べたらやみつきになります。無塩、有塩のほか、海藻やスモークソルト、唐辛子、にんにく&ハーブ、レモン&オリーブオイル、柚子、バニラなどの香りつきバターもあります。こういうバターはカロリーのことは気にせず、とにかく分厚く切って味わうのがベストです。
「Bordier ボルディエ」のバターにはシマシマの模様がついているのが特徴です。これは、職人さんが模様のついた木べらで叩きながら成形しているから。ただ見た目を美しくするためだけではなく、叩くことで余分な水分を飛ばし、より美味しいバターになるのだそうです。
ブルターニュ地方の港町サン・マロにある本店で撮影した動画:
|Bordier|
パリではボン・マルシェのグランド・エピスリー・ドゥ・パリ(食品館)やラファイエット・グルメなどで買えます。
価格:無塩 125g 3€程度(店舗によって価格は異なります)
フランスに星の数ほどあるおいしいものとかわいいものを、トリコロル・パリの目線でご紹介。パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともに、歴史のあるもの、職人さんが手作りするもの、フランス人なら誰もが知る庶民的なもの、今流行しているもの・・・など、フランスのあらゆるMerveille(素敵なもの)をお届けします。
下山真鈴 Marine Shimoyama
東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。