35. Calisson d’Aix

35. Calisson d’Aix
カリソン・デクス

フランスには昔からコンフィズリー(砂糖菓子)の伝統があり、地方それぞれに特徴的なお菓子がありますが、南仏プロヴァンスを代表するコンフィズリーの1つが、この「カリソン」。特にエクス・アン・プロヴァンスはこのカリソンの名産地として正式に認められており、「カリソン・デクス(エクスのカリソン)」という名前で親しまれています。




カリソンは、アーモンドとフルーツ(メロンやオレンジピールなど)の砂糖漬けをペーストにして小さな型に入れて焼き、真っ白な糖衣をかけたお菓子で、12世紀ごろに誕生したと言われています。噛むとシャリッとした糖衣と、その後に、ねっとりと柔らかい食感。フルーツコンフィの甘さをアーモンドの香ばしさが包み込み、優しい甘みが口の中に広がります。午後のコーヒーやお茶のお供にぴったり。ちなみになぜこの形になったのか、その起源は諸説あるようですが、アーモンドのようなフォルムの美しさも、このお菓子に特別感をプラスしています。

アーモンドやフルーツコンフィをたっぷりと使い、時間をかけて作られる伝統菓子だけに、クリスマスなど特別なときの贈り物にもよく使われます。

今回marineさんに描いていただいたのは、1874年に創業したエクス・アン・プロヴァンスの老舗「Léonard Parli(レオナール・パルリ)」のカリソン。カリソンといえば多くの人がこのパッケージを思い出す、定番中の定番です。

価格:Boîte traditionnelle de Calissons d’Aix-en-Provence 230g 25€

|Léonard Parli|

レオナール・パルリ公式サイト:https://www.leonard-parli.com/




⌘ フランスで見つけたおいしいものとかわいいもの

フランスに星の数ほどあるおいしいものとかわいいものを、トリコロル・パリの目線でご紹介。パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともに、歴史のあるもの、職人さんが手作りするもの、フランス人なら誰もが知る庶民的なもの、今流行しているもの・・・など、フランスのあらゆるMerveille(素敵なもの)をお届けします。

⌘ イラストレーター

下山真鈴  Marine Shimoyama

東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。

12ヶ月のパリジェンヌ||marine-illustration.com||Instagram

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