「オー・シャンゼリゼ」をフランス語で歌おう！〈シャンゼリゼ・チャレンジ Part 2〉

フランスの曲をフランス語歌詞で歌ってみよう！というこちらの企画。まずは「オー・シャンゼリゼ」のサビ部分をマスターするパート1の記事はご覧いただけたでしょうか？「オー」が感嘆符ではなく、前置詞の「Aux」だということをイメージしつつ歌うとまた趣きが違いますよね。

さて、シャンゼリゼ・チャレンジのパート2では、歌い出しの2小節を覚えていきましょう。歌の動画はこちらです。

〈Les Champs-Élysées〉Joe Dassin 1969年

〈Les Champs-Élysées　オー・シャンゼリゼ〉

まちを
ジュ（ン）バラデ Je m’baladais
（本来は「ジュムバラデ」ですがムをしっかり発音する時間がないのでジュ（ン）バラデぐらいの気持ちで。日本語とリズムが違い「まちを」のタイミングに「バラデ」を歌えるよう、半拍前に「ジュム」と歌い出すのがポイント）

あるく
スュ〜ラヴニュ　sur l’avenue
（「スュルラヴニュ」のルはRではっきりと聞こえないのでスューラヴニュという感じ。リズムは一足先に「スュ」と歌い出し、「あるく」のタイミングに「ラヴニュ」をはめる）

こころ
ルクウヴェー　le cœur ouvert
（「ルクールウヴェール」のクールのルとウヴェールのルはRではっきりと発音せずルクウヴェーという感じで。クーはカとクの間ぐらいの口の開き。リズムはこれまた「ル」を半拍先に歌い「こころ」に「クウヴェー」をはめる）

かるく
アランコニュ　 à l’inconnu
（最初の3つよりも発音簡単〜！強いて言えばランコニュのンはほとんど聞こえない程度に「ラコニュ」という感じで。最初の「ア」は半拍先に歌って「かるく」のリズムで「ランコニュ」を歌う）

ジョー・ダッサンの歌い方を聞くとお気づきになると思いますが、「ジュムバラデ〜スュルラヴニュ」と「ルクールウヴェ〜アランコニュ」は2つのまとまったフレーズとして途切れず少しつながったイメージで歌っています。また、「ウヴェール」のRと「アランコニュ」のAが軽く重なって、Rは喉を鳴らす感じで歌っているのも真似できるとかっこいいですね。

本当は、「誰かに会えるこの道で〜♪」まで行っちゃおうかなぁと思ったのですが、リズムにはめて歌うのが案外難しいのでゆっくりゆっくり進めましょう。口からついて出るまで繰り返し覚えるのが大切です。

〈オー・シャンゼリゼ冒頭2小節フランス語歌詞の訳〉
Je m’baladais sur l’avenue
le cœur ouvert à l’inconnu

大通りをブラブラした
知らない人にも心を開いて

最初の「Je m’baladais」は本来「Je me baladais」と書くべきところ、リズムに乗せられるよう「ム」を素速く発音するための書き方です。「se balader＝散歩する、ブラブラ歩く」という代名動詞で、「se promener」よりも、あてもなくブラブラ歩く感じが出ています。まさに大通りをブラブラする「銀ブラ」ならぬ「シャンブラ」ですね。

「L’inconnu」は知らない人、見知らぬ人という意味です。形容詞で使われる「connu」は有名なという意味で、それを否定する「in」を頭につけた単語です。

日本語の「こころ」に当たる部分のフランス語歌詞にも「Le coeur＝心」という単語が使われています。フランス語と同じ意味の言葉を訳詞にあてるところが粋ですね〜。ダニエル・ビダル版の訳詞を手掛けられた安井かずみ、さすがです！！ちなみに、越路吹雪版の岩谷時子の訳詞はよりフランス語版の意味に近いストーリーになっています。

それでは、可愛い可愛いダニエル・ビダル版の「オー・シャンゼリゼ」をどうぞ〜！Part3では冒頭残りの2小節に挑戦しましょう。