48. Marrons glacés de Patrick Roger
パトリック・ロジェのマロン・グラッセ
冬ならではのおいしいものはたくさんありますが、中でも私たちが毎年楽しみにしているのがマロン・グラッセ。栗の砂糖漬けと聞くとなんだか素朴なお菓子の印象を持ちますが、ひとつずつ皮をむいた栗を砂糖シロップで煮た後、毎日少しずつ糖度をあげたシロップに漬け込んで何日もかけてようやく完成するという、驚くほど手間のかかる製法のコンフィズリーです。1粒が300〜500円するのも納得の、とても贅沢なお菓子と言えます。6〜12個入りのコフレで売られることが多いため、1箱のお値段も高級なものに。ショコラと並んで、大切な人への贈り物としても重宝します。
大きく、粒の揃った栗が主役なので、1年中作ることが難しく、冬の訪れとともに見かけるようになります。町のお菓子屋さんから有名パティスリーまで、色々なお店で売られていますが、トリコロル・パリのお気に入りはパトリック・ロジェのもの。甘すぎず、バニラの香りに包まれた栗そのものの自然な味わいが魅力。口に入れるとほろりと崩れる食感も絶妙です。銀色の包み紙を開くと現れる、つやつやとした大きな栗はまるで宝石のような美しさ。今年もまた、マロン・グラッセの季節が終わるまで、楽しみ尽くしたいと思います。
価格:Marrons glacés 50€
|Patrick Roger Paris|
パトリック・ロジェのオンラインショップ:マロン・グラッセ12個入りコフレ
⌘ フランスで見つけたおいしいものとかわいいもの
フランスに星の数ほどあるおいしいものとかわいいものを、トリコロル・パリの目線でご紹介。パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともに、歴史のあるもの、職人さんが手作りするもの、フランス人なら誰もが知る庶民的なもの、今流行しているもの・・・など、フランスのあらゆるMerveille(素敵なもの)をお届けします。
⌘ イラストレーター
下山真鈴 Marine Shimoyama
東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。
|12ヶ月のパリジェンヌ||marine-illustration.com||Instagram|
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