04. Ouessant de LA ROCHÈRE



私が初めてフランスを訪れたのは今から25年前のこと。目に映るすべてのものがどれも新鮮に感じられたものですが、そのひとつが温かい飲み物を透明のグラスで供されたこと。今では、コーヒーや紅茶を厚手のガラス製のグラスやマグカップで飲むのが当たり前になりましたが、当時の日本では陶器のカップを使うのが一般的だったように思います。その時の記憶から、私の中ではガラスのマグカップがとってもおしゃれな特別なものになりました。

フランスのカフェやサロン・ド・テでよく見かけるこのグラスは、1475年創業のフランス最古のガラスメーカー「La Rochère(ラ・ロシェール)」のもの。最初は窓ガラスの製造が中心だったそうですが、今は食器や花器など、日用雑貨のメーカーとして知られています。ちなみに、日本でも知名度の高いデュラレックスは1945年の創業なので、ラ・ロシェールの方がぐんと歴史が長いのです。




marineさんが描いてくれた高さ11.7センチの「Ouessant ウエッソン」は取っ手の付いたマグタイプで、紅茶やハーブティーを飲むのにぴったりのサイズ。透明なので、ハーブやレモンを入れると目にも楽しく、きれいな色を眺めながらおいしいお茶を楽しむことができます。モデルOuessantは縦に入った溝のモチーフところんとした丸みを帯びた底の形が特徴。今回紹介するマグカップの他に、新しく登場した高さ8.2センチの取っ手付きコーヒーカップ、取っ手のないグラスタイプが高さ9.5センチ、14.7センチと全部で4種類揃います。

ラ・ロシェールのグラスはどれも機械で大量生産するVerre mechaniqueと呼ばれ、とても頑丈なのが特徴。食洗機もOKなので毎日気軽に使えるのがいいですね。

価格:Ouessant Mug 7.1€〜

 

|LA ROCHÈRE|

ラ・ロシェールのオフィシャルサイト





フランスに星の数ほどあるおいしいものとかわいいものを、トリコロル・パリの目線でご紹介。パリに暮らす日本人イラストレーターmarineさんの手描きのイラストとともに、歴史のあるもの、職人さんが手作りするもの、フランス人なら誰もが知る庶民的なもの、今流行しているもの・・・など、フランスのあらゆるMerveille(素敵なもの)をお届けします。

下山真鈴  Marine Shimoyama

東京生まれ、パリ在住。アパレルブランドのPRを経て、2006年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、イラストレーターとして活動を開始。フランスと日本で、アパレル・コスメ関連のイラストや、雑誌やウェブサイトの挿絵などを手がける。パリの日常で見かけるおしゃれなパリジェンヌをイラストで紹介するブログ「パリウォッチ」をMadame Figaro Japonのウェブサイトで連載中。

12ヶ月のパリジェンヌ
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